【新規プレイヤー応援企画第3弾】自分だけのデッキを組もう!③~より良いマナバランス~
こんにちは! ライターのスガワラです。
「デッキを組もう」第3回は、デッキの根幹となる土地やマナコストのお話。僕自身、始めたばかりの頃はめちゃくちゃなバランスで土地を入れて、勝てないどころかゲームにならなかった苦い記憶が…
苦い記憶の図
最近始めた方が同じ思いをしないよう、この記事がお役に立てれば幸いです!
なお、例によって未読の方は第1回、第2回の記事を先にご覧ください。
また、繰り返しではありますが、前回と同じご注意を再掲いたします。ご了承のうえ、本文にお進みいただければ幸いです。
ご注意
一つ、強いカードをバランス良く組み合わせたデッキが必ず勝てるわけではありません。マジックはプレイ技術・相手のデッキへの理解・デッキ同士の相性・時には運……といった多くの要素が絡み合っているゲームです。
当記事で紹介するのは、あくまで一つの観点であることをご了承ください。
もう一つ、マジックには例外を生み出すカードも豊富です。これから述べるのはあくまで一般論であり、その逆を突くことで意味を成すカードや戦術も多く存在します。
ただ、それら例外をひとつひとつ挙げるとキリがないため今回は割愛いたします。
もくじ
① 土地配分の基本 ② 色の配分 |
土地のバランス
① 土地配分の基本
マジックをプレイしていると、土地事故には必ず遭遇します。同じデッキなのに、1ゲーム目はマナフラッド(土地ばかり引く)、2ゲームはマナスクリュー(土地が引けない)なんてこともありますね。
先に書いてしまうと、土地事故を完全に無くすのは無理です!トッププロでも事故ってますしね!
それでも、土地を適切なバランスにすることで、事故率を下げることは可能です。
冒頭で書いたように、この部分を疎かにすると昔の僕になってしまうわけですね…

苦い記憶の図
結論から言うと、デッキのおよそ4割を土地にするのが基本とされています。
60枚デッキで言えば24枚ですね。
ここを基準に、デッキの方向性やバランスに応じて枚数を増減していきましょう。
ここで役立つのが、前回の戦略分類。
たとえばアグロデッキは必要なコストが少ないので、土地の枚数を減らしても平気でしょう。
逆にコントロールは、1ターンに「ドロー+打ち消し」や「打ち消し+除去」などの2アクションを取りたい場面も多いため、土地を増やした構築が一般的です。
このように、デッキの分類を参考に、採用する土地の数を検討することができます。
また、デッキ内における個々のカードの役割も考えてみましょう。
低コストのドロー呪文や「探検」持ちがいる場合は、土地を引くチャンスが増えますね。


これらのカードが豊富なデッキならば、土地を少し減らしても大丈夫でしょう。
逆に、土地を引く確率を高めるためにこうしたカードを採用するのも構築テクニックですね。
ちょっと応用編として、《門破りの雄羊》や《ギルド会談》など、土地を引けば引くほど強くなるカードを使う場合。


この場合、普通よりも多くの土地を採用することに意味が生まれますね。
こんな風に、デッキ内のカードの役割も踏まえて土地の枚数を微調整してみましょう!
全体の合計枚数と同様に大切なのが、「実質枚数」とでも呼ぶべき考え方。
たとえば、我らがイゼット団のギルドマスター《パルン、ニヴ=ミゼット》様を崇拝した搭載したデッキを組むとします。
《ミゼット》様はコストに青3マナと赤3マナが指定されています。
先ほどの「土地はおよそ24枚」の原則に従って《島》と《山》を12枚ずつ入れたデッキで使うとするとどうでしょう?
この場合、《島》《山》はそれぞれ60枚デッキのうち12/60=20%ずつ。
6ターン目までにキレイに3枚ずつ引けるか?と言われるとちょっと苦いところです。

ちょっと苦いの図
では、《島》と《山》を8枚ずつに減らし、《蒸気孔》と《硫黄の滝》を4枚ずつ入れてみたらどうでしょうか。


土地の合計枚数は24枚のままですが、青マナの出る土地は
《島》8枚+《蒸気孔》4枚+《硫黄の滝》4枚=16枚 |
となり、デッキ内の16/60≒26.7%の割合となりました。
同様に、赤マナの出る土地も
《山》8枚《蒸気孔》4枚+《硫黄の滝》4枚=16枚 16/60≒26.7% |
となり、多色土地をうまく使うことで必要な色の土地を”水増し”できています。
2色以上の色を組み合わせたデッキの場合は、こうした「色の実質枚数」を数えるといいですよ!
なお、以下の記事(外部サイト)において、引ける確率についての計算結果と活用方法が紹介されています。「自分のデッキに必要な正確な枚数が知りたい!」という方はぜひ参照してみてください!
・金子と塚本の「勝てる!マジック 第11回」(マジック日本公式サイト)
・金子と塚本の「勝てる!マジック 第12回」(マジック日本公式サイト)
・超簡単にマナベース計算できちゃう早見表を作ってみた(晴れる屋)
4/25追記:なお、アリーナのBO1(一本勝負)においては「3通りの初手を生成し、もっともデッキ内の比率に近いものが自動で選ばれる」というシステムが採用されています。(ソース) そのため、BO1用のデッキであれば少しだけ土地を減らしても大丈夫かもしれませんね。 |
マナカーブ
土地の配分と合わせて、デッキのバランスの仕上げとなるのがマナカーブ。ざっくり言うと、「マナコストのバランスを整えよう」というお話ですね。
ではここで問題です。下のデッキは、バランスが良い状態と言えるでしょうか?
強そうなカードは入っていますが、高コストのカードに偏りすぎていますね。
また、1~2マナのカードが空白になっており、序盤に動けないと予想されます。動けないということは、相手に攻撃やドローなどの余裕を与えてしまう――乱暴に例えれば相手にターンをプレゼントしてしまうようなもの。
さらに、1~2マナだけでなく5マナのカードが空白になっていることで、
「5マナあるのに3~4マナのカードを使うだけ」
「余った1~2マナの使い道がない」
という状態を招いてしまい、ちょっと勿体ないのも減点対象。いろいろな面でよくない例と言えます。
ポイント① コスト順に見たときに、空白を作らないようにしよう! |
では第2問。このデッキはどうでしょうか?
確かに各コストに均等にカードが入っていて、バランスが良く見えます。
しかし、デッキとしてはこれも良いとは言い難い状態。
コストの軽いカードは序盤から来てほしいですが、コストの重いカードは後から引ければ構いませんね。
とはいえ、あまりにも軽くて非力なカードばかりでは、相手の大型クリーチャー1体に完封されてしまう危険もあります。
つまり、コストの軽いカードは多めに、重いカードを少なめに入れるのがセオリー。
これが「マナカーブ」の語源。コスト順にカードを並べた時に、枚数が右下がりの曲線となることが理想です。
ポイント② コストが軽いカードを多く、重いカードを少なく入れよう! |
※ただし、スタンダードにおいては1マナのカードは種類が限られているため、2~3マナのカードを多く入れることが一般的です。
では、こんな形ならどうでしょう?
ここまでの2つに比べると、かなり理想的なマナカーブと言えそうです。2マナカードを多く入れて、きちんと枚数が右下がりになっていますね。
けれどまだちょっと微妙。
敵味方ともにクリーチャーが出ていないと意味のない《捕食》や《狂気の一咬み》を1ターン目・2ターン目に使うことはほぼ不可能。味方クリーチャーを強化する《ブランチウッドの鎧》も同様です。
実際に動き出せるのは、見た目よりも遅いターンになってしまうでしょう。
各ターン無駄なく動くための考え方がマナカーブですので、実際に唱えるのが何ターン目くらいなのか?と考えることが大切です。
「絢爛」や《原初の飢え、ガルタ》などのコストが変動するカードも同様ですね。

ポイント③ コスト通りのマナで使わないカードはマナカーブから外して考えよう! |
ちなみに、アリーナのデッキ制作画面では「クリックで詳細を見る」ボタンから…
マナカーブをグラフ化した画面を確認できます。
こまめに確認して、視覚的にマナカーブを意識できると良いですよ!
まとめ
というわけで、今回のまとめです!
・土地はデッキの4割を目安に、アーキタイプに応じて微調整しよう! ・2色以上のデッキでは、色マナの実質枚数を数えてみよう! ・コストの軽いカードを多く、重いカードを少なく、マナカーブを整えよう! |
大まかにこんな感じではありますが、1つ付け加えるならば実際にデッキを回してみてください!
何度も使っているうちに、「たまたま回った」「たまたま事故った」というブレも含めたデッキの動きの”平均値”が見えてきます。

事故った時の図
ここまで3回に渡って理論を紹介してきましたが、実戦を通じて身につく感覚もまた大切。ぜひたくさんの対戦を経験してみてください!
ブン回って気持ちよく勝てた経験、何もできないまま負けてしまった経験、すべてが強くなるための糧になるはずです!
これは良記事
ミゼット様が左右に動いてるのもポイント高い
苦々しい天啓多すぎて草
いやー去年の俺が見たかった記事だわぁ
反復横跳びするミゼット様に草
無理にオリジナルデッキ作らなくてもええとは思う
でも既存のデッキに何枚か自分の選んだカードを入れる事はやってみてほしい。自分の選んだカードが活躍する時の楽しさは何にも代え難いものがあると思う
楽しいようだったらオリジナルデッキ作りも手を出してほしい
全部知ってる内容だった
これはヴィンテージから入る初心者さんにも参考になるね
マナ加速分を考慮する必要あるけど基本的な考え方は同じ
そんな初心者いるのか…
良記事やんけ!
特にニヴ様がぴょんぴょんしてるのが良いと思った
※6
そんな奴は某茶使い初神者だけ
良記事だけど最後に緑単の正解デッキ載せたほうがいいのでは?
ガチデッキじゃなくてもラノエルとカニ男入れてマナカーブ整えるくらいすれば分かりやすいかも
めっちゃ自己主張してるミゼット様で草
昔の人がマナベースは良すぎるに越したことはないっていってた
考えさせることが目的だから正解は不要
答えなんてないでしょ
マナカーブ意識して組めば皆んな正解ってこと(ただし強いとは限らない)
強い=正解 ではないのがマジック
ミゼットさまぴょんぴょんでわろた
※10
もう直で枚数書いた方が良いかもね。
期待値的にデッキに必要な枚数は「60×欲しい枚数÷(7+ドロー)」以上で計算できるから
先行4ターン目に土地4枚欲しいなら60×4÷10=24枚以上、
更にマナカーブは「1マナ9枚、2マナ8枚、3マナ7枚、4マナ6枚、5マナ5枚…」以上と分かる。とか
理論は記事リンクの12回のやつに書いてあるし
マナカーブ難しい。
大昔のテンペストのころは普通の殴るデッキはランド20枚が基本、フルコントロールが24~26枚だった。
ハルマゲドンが基本セットにあるうえ、テンペストがシャドーウィニーやらなんやらでやたら早い環境のせいだけど。
今考えるとミッドレンジが成立するだけのカードがなかったんだな。
例のマナカーブはあくまで序盤から動くビートダウンデッキのもの
土地加速呪文でマナを伸ばして重量級カードを叩きつけるランプデッキや、序盤をしのいで中盤以降に強力な除去やフィニッシャーを使うコントロールデッキではマナカーブの山はもっと後ろになるし土地の割合も増える
あるいは軽量生物を連発して相手が動く前に倒しきるアグロデッキや、小型生物を軽量の妨害呪文でバックアップして戦う錯乱的アグロとかだと土地を20枚くらいにしてデッキの大半を1~2マナで固めたりもする
アリーナをやりつつ小学生のお小遣いで1つ500円のパックをちまちま買いながら遊んでいた頃を思うと、ホントいい時代になったなあと感じる。その分カード1枚1枚に対する思い入れには世代差を感じないこともないけど、やっぱり手に取りやすい、親しみやすいのはすごくいいよね
※16
カウンターフェニックスとか土地27~29枚入れてたりしたな
強いカウンターが豊富なのもあって、ミッドレンジのマナ域はほぼカウンターで落とせる時代だったし
それでも、デッキの要求するマナを満たしてやるという構築は今も昔も変わらない鉄則
この記事、アリーナ日本語化から初めて自分が負けながら学んだ順番通りでちょっとうれしいわ
強いデッキコピーして使えばいいと思いつつも、つい手持ちカードからデッキ作って遊んじゃってたけど少しは身になってたんだな
マナ基盤と言えば「勝てマジ」と思ったらちゃんと載ってた。記事が台無しになるけどアレとガヴィンの記事読んでおけば一通りなんとかなるんじゃないか
あとは定石を習得するまではいちいち例外を言ってくる外野を無視するってことさえできれば多分大丈夫
あ~~~~ぴょんぴょんするニヴ様かわええんじゃあ~~~
キャーニヴ様抱いて
ペラッカのワームを4枚積みするデッキを作りたいが
自分の構築能力じゃ無理だ
アリーナbo1は確率違うしのせなくてもいいんじゃないの
ペラッカ自体はクソ強いけど強く使うのが難しいな。。。
※17
撹乱的アグロじゃないの?
俺もカウンタートップランドスティル訓練場レベルくらいのデッキを自作してみたいな
(あれが回るかは置いておいて)
ミゼwwww
ほんと楽しませながら読める工夫できている記事、素晴らしいと思います!
御歳16768歳の反復横飛びが見られるのはイゼ速だけ!
※24
ちょっとおせっかいだけど、そういうのを使うデッキは基本的に「ランプ」と呼ばれる土地加速デッキになるね
ランプデッキは基本的に低マナ域を《成長のらせん》や《灰からの成長》なんかのマナを増やすカードで固めて、かつ毎ターン土地を置けるように土地を増やす(26~27枚)といいよ
※24
モノは大分違うけど世界選手権11で優勝したケッシグランプというデッキがあります。
大型クリーチャーを出すためのマナ加速や周りを固めるカードについてどう考えて作られてるかwikiに詳しく書いてあるので参考にしてみては?
MTGは、1ターンに1枚土地が置けます。
ペラッカのワームを普通に出すには、7ターンかかるわけです。
それで勝てれば問題ないですが、相手も展開してくるので、なかなかに難しいでしょう。
そこで、7ターンを縮めるか耐えるか諦めるかの選択になります。
縮めるには、クリーチャーや呪文でのマナ加速、場に出す呪文、コストの踏み倒し等があります。
耐えるには、除去、ライフ回復、ダメージ無効等があります。
あなただけのペラッカのワームデッキの為に、カード検索の海を旅しましょう。
さっきアリーナやってたんだが、
こちらのテフェリーの奥義が通った途端、相手がタイマーギリギリまで待っては持ち直しを繰り返されて30分以上使わされたんだが、ああいうプレイヤーみると、もうアリーナ辞めようかなって思う…顔が見えないのをいいことにマナーを守らないプレイヤーがのさばり続けない仕組みが出来ることを祈るよ…
※33で思い出したけど、デッキ作ろうという人は「Temur New Generation調整録」は一読の価値があると思う。欲をいえばあとだらクソと他ゲームだけど妄想構築録も。
基礎って大切なんだなって思いました
とりあえずPWいれとけ
って時期よりかなりまともになったわ
※33
BO1はねばる人いるので、テフェリー以外にフィニッシャー入れたらいいのではないかな。
クロミウムかネザールか。メインじゃなくてサイドに入れて首謀者の拾得でもいいし。
個人的にはケイヤか希望の夜明けいれておけば、アグロ相手にも仕事してくれるのでおすすめ。
しまった。
38書いたものですが、
※34の間違いです。
※35
あのクソ、だらクソ、SCZ調整録とTNG調整録はマジで名記事
オリジナルデッキ組む時にはとくにあのクソ第一回は必読だよな
※34は、負け確定すると遅延行為に走るマナーの悪いプレイヤーがいるって話でしょ
※40
まつがんはいくらリスペクトしても足りないと思ってるけど、実はSCZだけはゼウス要素であるクソデッキでも試すってとこはコガモの成果じゃないかと思ってるのもあってどっちかというとTNG推し
※34
俺は最初から時間ギリギリまで待つやつと会ったわ…
確実に何も持ってなくても毎回時間ギリギリまで待って、砂時計が補充されたら即使用。エモートで急かしてみたら毎回丁寧にエモート返し…プレイが単に遅いわけではなく明らかに悪意だった。
最初にハンデス二回したのをそんなに根に持つなよなぁ…
ムカついたから心理腐食でライブラリー吹っ飛ばした。そしてギリギリになったら相手から見えるアズカンタのサーチでドロー呪文を手札に。いつでも倒せるのにわざと使わずにずっと待ってやった。そしてエモートで煽り返したら急にダンマリ。
改めてMTGやるのがアリーナで良かったと思うわ…リアルでこんなのと会いたかねぇ。
アリーナすぐ断線するからわざと遅延してるんじゃないときもあります
自分から煽りに走ったら相手と同レベルに落ちてるんだよなあ。リアルならジャッジ呼べばその場で解決するのに、アリーナじゃ煽り合いの泥沼になるとか怖すぎる
まあマナカーブは参考までにというか
どこかに偏ってないか気にするのはいいけど、わざわざ各コスト帯整える必要はないってこともよくあるよね
ここで話に上がっているような酷い人とマッチングしたことないけどなあ
遭遇しても微妙にイラっとするけど普通のスロープレイの範疇の程度
※46
初心者向けだからね
慣れてくればデッキの動きをある程度想定して、そのうえで肉付けするって方法もとれるけどガチの初心者だと本当に適当に組んでる場合とかもあるし
※16
当時はクリーチャーが弱かったし、フラッドを受ける手段も少なかったからね
ビートダウンはどちらかというとスクリュー寄りに作るのがセオリーだった
テンペストの頃は不毛と呪われた巻物があったから土地22くらいはあったぞ
むしろ赤単は当時のビートでは土地が多い方で
それでもトリシンのボールライトニング4、ピッチコストが山2枚の火炎破4で
赤マナ18って考えたら相当削ってるよ
税収とかダリチュとかマナサポートがあるとはいえ白単や黒単は17~18だし
魂流し(10マナ)を強いからって4枚入れてたなあ
太陽の拳でコスト踏み倒す前提だけど