【新規プレイヤー応援企画第3弾】自分だけのデッキを組もう!② ~アーキタイプとシナジー~
こんにちは! ライターのスガワラです。
前回はカード1枚1枚の見極め方についてご紹介いたしました。今回はもう少し視点を大きくして、デッキ全体についてのお話をしてまいります。
なお、文中では前回の記事で解説した用語が使われる場合がございます。未読の方は、そちらを先にご覧ください。
また、本文に進む前に前回と同じご注意を再掲いたします。ご了承のうえ、内容をお読みいただければ幸いです。
ご注意
一つ、強いカードをバランス良く組み合わせたデッキが必ず勝てるわけではありません。マジックはプレイ技術・相手のデッキへの理解・デッキ同士の相性・時には運……といった多くの要素が絡み合っているゲームです。
当記事で紹介するのは、あくまで一つの観点であることをご了承ください。
もう一つ、マジックには例外を生み出すカードも豊富です。これから述べるのはあくまで一般論であり、その逆を突くことで意味を成すカードや戦術も多く存在します。
ただ、それら例外をひとつひとつ挙げるとキリがないため今回は割愛いたします。
もくじ
アーキタイプとは?
アーキタイプとは、辞書によれば「原型」「ひな形」という意味の言葉。
そこから転じて、「デッキの基本コンセプト」という意味で使われています。
デッキを組む際に重要なのが「どういう戦い方のデッキなのか?」という点です。
たとえば「序盤から攻めて相手ライフをいち早く0にする」ことと「相手ライブラリーをなくして勝つ」ことを同時に狙うのは、どちらも中途半端になってしまいます。
▲ライブラリー破壊は強く感じますが、盤面を有利にはしてくれません。使うならば、それに特化したデッキが良いでしょう。
こうした戦略の分類を知り、「このカードはどんなアーキタイプで使うのが良いだろう?」「自分のデッキはどのアーキタイプに近いんだろう?」と考えること。それこそが、デッキ作りの最初の指針です!
各アーキタイプ紹介
アーキタイプの分け方には諸説ありますが、ここでは公式サイトでもよく使われる6つの分類をご紹介します。
①アグロ・・・小型クリーチャーによる速攻で短期決戦を目指す
②テンポ・・・小型クリーチャーで攻撃しつつ妨害呪文で相手の動きを止める ③コントロール・・・相手のカードをすべて処理して勝ち手段をなくす ④コンボ・・・爆発力のある特定の組み合わせや特殊勝利条件を持つカードを使う ⑤ランプ・・・マナを増やして大型クリーチャーや直接ダメージ呪文をぶつける ⑥ミッドレンジ・・・3~5マナ前後の優秀なクリーチャーで安定した攻撃を継続 |
単純に分類できないデッキもありますが、多くのデッキはこの6つのどれかに近いといえます。イメージしやすいよう、各アーキタイプをもう少しだけ詳しく見てみましょう(有利不利は一般論であることに注意!)。
①アグロ
マナレシオに優れた小型クリーチャーを積極的に展開し、数ターンでの短期決着を狙います。相手のブロックをどかすための除去呪文や、最後の一押しとなるパワー強化系の呪文を併用することが多いです。
妨害が追い付かない速度で攻めることから、テンポやコントロールに対して特に有利に戦えます。
▲小型クリーチャーの豊富な白や、「速攻」能力を多く持つ赤はアグロ向きのカードが多めです。
②テンポ
打ち消しやバウンス(カードを戻す)で相手の動きを遅らせながら、回避能力を持つ小型クリーチャーで攻撃していきます。軽量のインスタント呪文を多く使うため、呪文に関する効果を持つクリーチャーも好まれます。
打ち消しを採用する性質上、フィニッシュ手段が限られているランプやコンボに対して有利です。
▲攻撃と妨害、両方に役立つカードがテンポ戦略向きです。
③コントロール
相手の使ってきたカードを除去や打ち消しですべて処理します。勝ち手段は「除去されにくいクリーチャー」「プレインズウォーカーの奥義」「相手のライブラリー切れ」など。相手のカードを1枚ずつ対処しても追いつけないので、全体除去やドロー呪文も使われます。
テンポ同様、勝ち手段が限られているコンボやランプに対して有利となります。
▲Keep up the pace!!
④コンボ
爆発的な効果やループを生み出すカードの組み合わせや、特殊勝利条件を持つカードでの『必殺技』を狙うデッキです。カードを引いたり探したりする効果で、必要なパーツを早く揃えることを目指します。
妨害手段の少ないランプやミッドレンジに対しては有利です。
▲《倍火》で《ギガント》をめくればパワー20!これぞコンボ!?
⑤ランプ
土地を増やす効果やマナ能力で大量のマナを用意、1体で勝てるような強力クリーチャーや直接ダメージ呪文を使います。マナ加速の途中で負けてしまわないよう、全体除去呪文を少しだけ入れる場合もあります。
ミッドレンジに対しては、初速が互角ながら決定力で勝るために有利です。
▲能力でマナを出すカード・土地を直接戦場に出すカード、などがあります。
⑥ミッドレンジ
アグロを「高速」としたときの「中速」。マナレシオに優れた中型クリーチャーで安定した攻撃を継続するデッキです。高パワーと回避能力を兼ね備えたクリーチャーや、出た時の効果が強力なクリーチャー、それを支える除去呪文やプレインズウォーカーなどが使われます。
小型クリーチャーをサイズで抑え込めるため、アグロに対して有利です。
▲パワフルなカードを大量に搭載した豪華なデッキになることも多いです。
なお、各項目でご紹介した有利不利は採用カードや環境によって変動することも多く、絶対ではありません。あくまで基本セオリー程度に考えるようにしてください。
自分の好きなカードを活かしてデッキを組む際にも、これらアーキタイプを意識してみましょう。
アーキタイプ 実践編
では、実際に1つのカードを活かす例を考えてみましょう。たとえば《終末の祟りの先陣》を使ってみたい場合。
まずは《先陣》の特徴を大雑把にまとめてみます。(この「ざっくりまとめ」、カードを理解するためにオススメです!)
・8マナ7/7(→かなり重い、出れば強い)
・警戒、トランプル、速攻(→どれも攻撃のための効果) ・出た時に他の味方クリーチャーを強化(→味方がいっぱいいると嬉しい) |
特徴をまとめたら、各アーキタイプに噛み合うかどうか検証してみましょう。
・コストの重さからアグロやテンポには不向き
・ミッドレンジでも8マナはきつそう… ・味方クリーチャーをあまり並べないコントロールデッキには不向き ・コンボは今のところ特に思いつかない(もし何かあれば!) ・重いコストがランプ戦略と噛み合う |
というわけで、どうやらランプデッキで使うのが良さそうですね。逆に、他のデッキだとその力を十分に活かしきれないと考えられます。
このように、カードとアーキタイプがぴったり合致する点を探していくことがデッキ構築の一歩目です!
デッキの鍵!シナジーとは?
デッキのアーキタイプが定まったら、次にポイントになるのがシナジーです。
直訳すると「相乗効果」。カード同士を組み合わせて、効果を高める考え方です。
たとえば《虚報活動》は「諜報」能力が多いデッキならば重宝しますね。
ここに、攻撃するたび諜報できる《夜帷のスプライト》を組み合わせれば《虚報活動》を毎ターン出しなおすことが可能!カード同士の効果が噛み合っています。
こうした、相性の良いカードの組み合わせがシナジーの基本的な考え方です。
シナジー 実践編
上でご紹介した《虚報活動》+《夜帷のスプライト》は「諜報」というキーワードで繋がっていました。
しかし、シナジーははっきり書かれているものだけに限りません。先ほどの「《終末の祟りの先陣》を使うデッキ」を考えてみましょう。
たとえば、3マナでライブラリーの土地を直接出せる《灰からの成長》、《エルフの再生者》はどちらもランプ戦略に噛み合いますね。
ではこの2種類、どちらを優先してデッキに組み込むのが良いのでしょう?
ここで、改めて《先陣》の特徴を振り返ってみます。
・8マナ7/7(→かなり重い、出れば強い)
・警戒、トランプル、速攻(→どれも攻撃のための効果) ・出た時に他の味方クリーチャーを強化(→味方がいっぱいいると嬉しい) |
そう、《先陣》は味方クリーチャーを強化する効果を持っていました。
となると、クリーチャーとして戦場に残る《エルフ》の方が、より相性が良い…つまりシナジーを形成していると言えます。
このように、シナジーを見つけ出すことで個々のカードの能力を引き出すことも、オリジナルデッキを組むときのコツであり楽しさです!
今回のまとめ
・デッキを組むときは、アーキタイプを意識して方針を定めよう!
・アーキタイプには大きく6つある! ・シナジーとは相乗効果のこと。 |
では、今回もまとめのテストです!
【問1】《太陽の化身、ギシャス》を使う場合、以下の3つのうちどのアーキタイプが最適だと考えられますか?
ア アグロ イ コントロール ウ ランプ |
【問2】《若葉のドライアド》を使うデッキで最もシナジーを形成するカードは、以下の3つのうちどれだと考えられますか?
|
というわけで、今回は前回よりも、カード同士の繋がりに注目してお送りいたしました。この記事が皆さんのオリジナルデッキ作りのヒントになれば幸いです。
次回はまた違ったテーマでの記事をお送りできればと考えております。良いマジックライフを!
諜報に重宝! 俺でなければ見逃しちゃうね…
初心者記事は常に一定の需要があるから目に付きやすいとこにずっと置いて欲しいな
週1ぐらいの連載企画にでもするのかと思ったら案外続編来るの早かったな
まあ、特に引っ張る意味もないから記事が書けてるなら短期集中の方が当然いいか
初心者さんもデッキを作るときの考え方が解ればコピーデッキ等でも何故これを入れているのか理解が深まる良記事
軽量ビートといえばウィニーってイメージだけど白色以外だと確かにアグロっていうね
こういう記事はいいね
現スタンでは死んでるアーキタイプとかにも言及してればなおよかった
まぁもうちょいすれば新環境がくるし、
その為に今のタイミングで初心者向けの記事なんだろうね。
とりあえず自称・マジック中級者としては
新テフェリーが どうなるのか注目してる。
デッキ弄ってるといつの間にかコンセプトから外れること、あるあるなんですよね。こういう記事はほんとにグッジョブ(*´ω`*)
10年戦士のワイ、問2でイを選んでしまう
速攻・中速・低速の中心マナ域と、アグロ・コンボ・コントロールのデッキタイプの話とがごっちゃになってるけど、しっかり分けて説明する方が初心者にも親切
コントロール寄りのミッドレンジもあるから、ミッドレンジ=ビートダウンみたいな理解もいかがなものかと
イを選択したくなる気持ち分かる。
それまでに犠牲が出てる気はするし。
土地を増やして笑点の安定性を狙うならアだが。
シナジーを意識するのは大事だけど、単体で仕事しないカードばかりでデッキを組んでも大して強くない
まずは強いカードをリストアップしてみて、それらの間のシナジーを見つけるといいよ
サイドバーに初心者向け記事一覧へのリンクをバナーで表示するとより初心者に優しいサイトになると思います
おっことぬし様は模写すると楽しいのでコンボもいいゾ
墓地に落として吊り上げるのじゃ!
アシタカ(トカートリ)を召喚しとくしかないな…鎮まりたまえ〜
サムネのカードで地道にイゼットにさせようとするのが見える
小型・大型クリーチャーって表現が若干気になるな
アグロやテンポにもロクソドンやジンみたいな大型生物も入るし
少ないマナで出せてレシオに優れる生物みたいな注釈が欲しいかも
緑単ストンピィって何のアーキタイプになるんだろう
アグロとミッドレンジの中間?
おっとこぬし様とのベストシナジーカードなら鏡の行進と言うカードがあるじゃろ?
ノ、ノンクリーチャーバーンはアグロに入りますか?
小型大型ってどこがラインなのだろうか
個人的にはショック一枚で落ちるタフネスなら小型で2枚なら中型のイメージ。そしてそれじゃ落ちないタフ5以上は大型なんだが
問2難し過ぎるゾ…(池沼)
※18
緑単ストンピィやグルールウォリアーズは少し遅めのアグロかな
マナクリ多くしてフェロックスやギガントザウルス、暴君なんかが入ってくるとミッドレンジになるんかね
これは良記事やね
俺もガキの頃はコントロールに白騎士入れたりとか、カードの使い方を誤解してたなぁ
米24
赤相手に銀騎士入れるのはやめろぉ!(本音)やめろぉ!(本音)
コントロールデッキ嫌い
テフェリーが憎い
個人的にはコストの頂点が5以上ならミッドレンジ(軽減前提は除く)
最大4マナでも1マナのカード枚数によってはミッドレンジ寄りじゃないかな?みたいなのもあるしきっぱりとは別れないのはしゃーない
問1の選択肢をみてコンボが無いと困惑するリアニ脳
ここって自称中級者の巣窟だと思うんだけどこの記事読むレベルの初心者ってほんまにおるのん?
※20
バーンはバーンじゃない? 紹介されてるのはあくまで”よく使われる6つ”だし
※29
いるともいないとも言える判断材料は多分誰にもないけど、少なくとも俺はMTG始めて3ヶ月後にはここ見てた。
クリーチャーサイズは
1~2マナ:小型、高速アグロやクロックパーミの主力
3~4マナ;中型、ミッドレンジの主力
5~以上 :大型、ランプ、コントロール、ミッドレンジのフィニッシャー
みたいなイメージ
※29
4th英から入ったクチだが未だにデッキ組んだ事の無い俺に何か用かね?
シナジー満載の紙束を作ってボロ負けしてカードパワーは大事だと学んでいく
カードパワー×シナジー×握力=破壊力
若葉のドライアドと発見の道は揃うとアホみたいにデッキ掘れるゾ
おまけに苗木にカウンター乗るし土地も揃ってすぐ昇殿できるからもう気が狂うほど気持ちええんじゃ
※28
俺もめくったカードで何かするんだなと思ってコンボかと……
問2は「シナジーの有無」が問われているのでアなんだよね。1+1が3以上になるのでこれはシナジー。
イの採取最終は単独でカードパワーが高いので「合計のカードパワー」の観点ではポイント高そうに見えるんだけど単に1+2が3という話で、シナジーは形成できてない
ギシャスを使ったデッキを作るときに、最初に
・ゼタルパ
・恐竜との融和
・秘技での順応
のどれを入れるのかでプレイヤーの性格が分かる(かもしれない)
いい記事だ
これからも続けて欲しい
シリーズ最後にはスタンのカードをデッキタイプごとにピックアップしてそれぞれで実際にデッキを組む様子を記事にすると初心者にとってありがたいかも
言葉だけじゃ無くて実践を入れると頭に入りやすいと思う
問1の選択肢を見て、経時門から4T目に走って相手が投了するからアグロかな?と思ってしまった。
ギシャスはコンボですね。
※39
ごめん全部不採用でギシャスとランパンと4~6コスの恐竜と少しのスペルで纏めるわ
有色8マナなどチマチマ揃えるより末裔の道でジャックポット狙いやで
デッキ構築の話だろうから話はずれてしまうんだけど、速度って結局は相対的なものって分かるまでが中級者との境目だと思った
アグロとコントロール組んでる時以外は意識するようにしてる
最近アリーナのおかげ新規ユーザーが増えて嬉しい反面、HSからなのかシャドバなのかは知らないけど、プレイヤー間でスタッツや~コスみたいな聞きなれないスラングが増えててちょっと戸惑いがある
誰か共感できる人おらん?
スラングに関してはマジックから始まったものが他のゲームで幅を効かせまくってるからマジックに持ってこられる形だと異文化交流的な感覚がある。
でも他のゲームで意味が変わってしまった同じスラングとかみると頭痛くなるので郷に入っては郷に従えってことで使い分けをしっかり覚えて欲しい。
特に初心者はスラングで混乱すると思うので言う方も言われる方も気を付けよう!
※ワイは裂け目の突破から考えた
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~コスは、紙でウルザブロックやってた辺りで、自分の周りでは既に聞いてた気がする