新環境FNMレポート(スタンダード):シャドウランド満載のグリクシスコントロールで2-1
私には、ひねくれ者だという自負がある。少なくともあった。
環境初期、他のプレイヤーはどのようなデッキを組んでくるだろうかと思案する。おそらく流行りの白系人間、それに赤緑の狼男、極少数の黒赤吸血鬼……そして前環境から活躍するランプ。この辺りが中心だろう。ならば何を使うべきか、何を使えば勝てるのか。コントロールデッキとは通常メタゲームがある程度定まってからが本領である。だが今回は新規のアグロデッキが多数生まれそうな雰囲気――ここは敢えての青黒赤コントロールで行くことにした。
……この選択が裏目に出ることを、そして世に中には自分以上の変わり者が多く存在することを、この時はまだ知らない。
デッキリスト
2-1:グリクシスコントロール プレイヤー:タソガレ | |
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4:《凶兆の廃墟/Foreboding Ruins》 4:《詰まった河口/Choked Estuary》 4:《燻る湿地/Smoldering Marsh》 2:《窪み渓谷/Sunken Hollow》 4:《さまよう噴気孔/Wandering Fumarole》 4:《沼/Swamp》 2:《山/Mountain》 2:《島/Island》 26 lands 4:《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn’s Prodigy》 |
4:《焦熱の衝動/Fiery Impulse》 1:《熟読/Pore Over the Pages》 1:《焙り焼き/Roast》 2:《究極の価格/Ultimate Price》 4:《闇の掌握/Grasp of Darkness》 4:《精神背信/Transgress the Mind》 2:《餌食/To the Slaughter》 2:《破滅の道/Ruinous Path》 2:《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis Reignited》 2:《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller》 2:《苦い真理/Painful Truths》 26 other spells 3:《強迫/Duress》 |
基礎となるのは前環境のグリクシスコントロール。また今回のデッキ作成はシャドウランドの使い勝手を確かめるのも目的の1つだった。《凶兆の廃墟》の存在によってマナベースにおける赤要素を抑えつつ、《焦熱の衝動》を1ターン目から運用できる。更に《龍王オジュタイ》の増加を見越して《餌食》の使い勝手を試してみることに。果たして昂揚は達成できるのだろうか。2マナ除去の多いデッキであれば《熟読》も無理なく機能してくれるだろう。
サイドボード作成の課題となったのは対コントロール用の「1枚だけで勝てるカード」の模索である。前環境であれば《前哨地の包囲》や《見えざるものの熟達》などが該当するが、現環境におけるそれを今回も考える必要があった。《スフィンクスの後見》は《炎呼び、チャンドラ》や《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》ともシナジーがあり、試す価値は十分あるように思われた。《ヴァラクートの涙》は《精神壊しの悪魔》、《龍王オジュタイ》《龍王シルムガル》への有効打としての抜擢だ。
第1回戦:v.s. 青単ライブラリーアウト ○××
……やってしまった。「新環境初日にライブラリーアウトと当たる可能性」、これを全く頭に入れていなかった。アーキタイプとしての相性は最悪と言っていい。
GAME1:どうやら相手も対クリーチャー用のカードが多く腐っているようで、3ターン目に後見を置かれるものの滑り出しはいまいち。クロックを《岸の飲み込み》(青単にした理由とのことだった)でバウンスされるが《ピア・ナラーとキラン・ナラー》で直接ダメージを与え、最終的に《炎呼び、チャンドラ》のプラス能力が間に合って辛勝となった。
GAME2:《ヴリンの神童、ジェイス》の警戒は続けたものの、カリタス及び除去を減らす形で《強迫》や後見をサイドイン。相手の後見さえハンデスしてしまえばこっちのもの……という考えが甘かった。ゲーム1では見なかった《躁の書記官》が複数並び、その昂揚能力によって馬鹿にならない枚数が毎ターン削られていく。こちらも負けじとプレインズウォーカーを展開しようとするものの、《否認》であっさりと打ち消されてしまい、そのまま敗北となる。
GAME3:しかしまだ私はこのデッキの全てを見たわけではなかった。《精神背信》で後見を抜くものの相手の3ターン目に着地したのは《束の間の記憶》。手掛かり?一体どういうことなのか。たった1回の削りとドローのためにこのカードを採用するのか?……答えはノーだった。終盤に飛んできたのは《疑惑の裏付け》、調査を3回行うカウンター。正直、感動した。その後順当に後見も着地、手掛かりがいくつか生け贄に捧げられた頃には、こちらのライブラリーはとっくに空となっていた。
第2回戦:v.s. 青黒赤ライブラリーアウト ○○
環境初日に二連続でライブラリーアウトに当たるなど、誰が考えるだろうか。2016年春のトレンドなのかもしれない。しかも今回は同色である。
GAME1:《苦い真理》や《骨読み》といった優秀なドローソースを使い後見を誘発させるデッキ。おそらく手札にかさばっていたであろう《ヴリンの神童、ジェイス》を序盤ほぼ毎ターンキャストしてくれたおかげでこちらも順当に除去を当てることができ、なんとか《炎呼び、チャンドラ》のプラス能力が間に合う。
GAME2:サイドプランは1回戦目と同じ。今回はドローソースが増し増しの代わりにカウンターが入っていなかった(もしくは薄めだった)ため、ライブラリーアウト合戦は後見を2枚貼った後《苦い真理》を撃ったこちら側に軍配が上がった。
第3回戦:v.s. 黒単ミッドレンジ ×○○
ここに来ていよいよ本命であるアグロデッキとの対決である。
GAME1:土地が3枚にジェイスと、悪くはないが黒黒の出ない手札をキープ。しかしこの判断が裏目に出、ジェイスを《闇の掌握》であっさりと除去され、マナベースも安定しないまま《マラキールの解放者、ドラーナ》や《精神壊しの悪魔》といった優秀なクロックが着地しあっという間にライフは0に。
GAME2:メインボードがそもそもミッドレンジに有利な構成のため、サイドボーディングは最小限に。序盤相手が手札破壊から《搭載歩行機械》、ドラーナ、《精神壊しの悪魔》などの優秀なクリーチャーを展開するも、こちらも負けじと除去を連打(特に《ヴァラクートの涙》は悪魔に対して非常に有効だった)。消耗戦に持ち込まれるも最終的にはオブ・ニクシリスによって手札を補充、《破滅の道》の覚醒とミシュラランドの攻撃によって決着した。
GAME3:ほぼ同上。やはりミシュラランドの存在は大きい。
総評:素直な生物デッキには強いが……
シャドウランドの首尾は上々。数回のタップイン処理を挟む必要はあるものの、《焦熱の衝動》や《闇の掌握》といった優秀な呪文のおかげで特に不自由を感じることはなかった。この点はコントロールデッキならではか。試合中昂揚した《餌食》によってクリーチャーとプレインズウォーカーの両方を処理する場面が数回あり、使用感としては悪くない印象だ(無論神童が前提であるが)。
対クリーチャーデッキでの強さを意識したものの、エルドラージは大の苦手。友人の赤単エルドラージと戦った所ほぼ勝ちがなかった。《現実を砕くもの》への対処がやはり難しい。環境に増えるようであれば何か別の手段を講じる他ないだろう。
数日後にはすぐにいくつもの大規模イベントが開催され、その中でアーキタイプは徐々に洗練、淘汰されていくことになる。しかしこの日ショップには完全なる自由、そして何者にも縛られない多くのイマジネーションがあった。今後使うデッキは変わっても、この経験は決して無駄にはならないはずだ。
読者の方々もこの日の感想を是非コメントしてほしい。それでは。
サイドに過去に学ぶ入れなきゃ(使命感)
疑惑の裏付け、調査シナジーと組むと確かに強いな。
単なるドロー付きカウンターとしか見ていなかったが、緑やナラー夫妻と合わせても面白そうだ。
昂揚もある環境でのLO。面白い。
チラチランドな
2回連続ライブラリーアウト、クソワロタwww
お疲れさまでした。
これはライブラリーアウトの時代きてますわぁ
置物に触りづらくなった今の環境なら軽いエンチャはまあ強いわな
リミテッドでもアーキとしてLO成立するような環境だし選択肢としては普通にあり得る
やっぱ安価で組めるLOを…最高やな(クソガキから目を逸らしながら)
最後が孤独のグルメ調で草生えるwww
こんだけLOいるなら昂揚ロボトミーもサイド要因としては有りなんかなぁ。
誰か驚恐の目覚めとかいう神話レア使ってやれよ
きょーきょーボーイは手札に戻せる手札コストやから…
マルドゥ組んでアンセムオジュタイにぶち殺されてキレそうになりました(半ギレ)
他の人も言ってたけど
普通の情報ブログみたいに
敬語の言葉遣いに戻らないですか。。
個人的には読みにくくなりました。
戻るも何も、タソガレちゃん個人の主観的レポートの時くらいしかこういう文体にしてないのでは?
個人的にはアリです。
もう公式だからしゃーない
シミックLO・・・ありやな
本命:白系アグロ、赤緑ランプ
対抗:コントロール、カンパニー、エルドラージ
穴:LO、その他アグロ
こんな感じか。とりあえずアヴァシンがげろい。