予定通り、明日2015年9月26日より新たなマリガン・ルール、通称「バンクーバー・マリガン」が施行となります（マジック・オンラインでは『戦乱のゼンディカー』リリース日である10月9日から）。

マリガンしたプレイヤーが占術を行える新ルールは、主に今まで起こり得た「マリガンによる不幸な試合」の回数を軽減するために考案されたもので、通称の通りカナダのバンクーバーで開催されたプロツアー『マジック・オリジン』を皮切りに複数回の試験採用を経て今回の施行が決定されました。

変更点（引用）

103.4. 各プレイヤーは初期手札枚数に等しい枚数のカードを引く。初期手札枚数は通常7枚である(ただし効果によって初期手札枚数が変わることがある)。最初の手札が満足できるものでなかったプレイヤーは、マリガンを行なうことができる。まず、開始プレイヤーがマリガンを行なうかどうかを決め、その後、ターン順に各プレイヤーが同様の選択を行なう。全プレイヤーが選択を終えた後、マリガンすることを選んだプレイヤーは同時にマリガンを行なう。マリガンとは、手札をライブラリーに加えて切り直し、そして1枚少ない枚数の新しい手札を引くことである。これ以上マリガンをしないと決めたら、そのカードがそのプレイヤーの開始時の手札となり、それ以降マリガンをすることはできない。この手順は、すべてのプレイヤーがマリガンしなくなるまで繰り返される。(手札が0枚になった場合、そのプレイヤーはそれ以上マリガンすることはできない。)その後、開始プレイヤーからターン順に、開始時の手札が初期手札枚数よりも少ないプレイヤーは占術１を行ってもよい。

つまり、どういうこと？

噛み砕いて言えば、まずプレイヤーは今までどおりのマリガンを行います。そのまま7枚でキープする人もいるでしょうし、5枚ほどで戦わざるを得ないプレイヤーもいるでしょう。お互いキープを宣言した後、マリガンを1回でも行ったプレイヤーは先手→後手の順で各々が占術1を行います。もちろんお互いに7枚でキープした場合は占術は起こりませんし、複数回マリガンをしたからといって占術の数値が増えたりはしません。その後ゲーム開始時のテキスト（力線サイクルや大長サイクルなど）があれば処理、なければそのままスタートとなります。

試合はどう変わるのか

今まで喧々諤々の議論が交わされてきた新マリガン・ルールですが、施行後どう変わるかについてはウェブサイトDig.cardsに掲載されたワールド・マジック・カップ2015名古屋予選でのインタビューが非常に参考になるでしょう。またプロプレイヤーであるPaulo Vitor Damo da Rosaは7月に新マリガンについての記事をサイトChannel Fireballにて執筆、「占術したカードをすぐプレイできるため後手番強化（先手より有利という訳ではない）」「コンボデッキは1ゲーム目パーツを探せて有利、2ゲーム目以降は対策カードを探しに行かれて不利」等の意見を述べています。

ソース

・お知らせ：『戦乱のゼンディカー』より新しいマリガン・ルールが始まります – 米公式サイト
・クイックインタビューQ2:『戦乱のゼンディカー』から新たにバンクーバーマリガンが採用されますが感想を教えて下さい。 – Dig.cards
・The New Mulligan – Channel Fireball