[スタンダード]『破滅の刻』環境、ついに開幕!激動の第1週目に、いったい何が起こったのか?


みなさん、初めまして。らっしゅこと高橋 純也です。

もしかしたら初めましてじゃない人もいるかもしれませんが、イゼ速でお会いするのはきっと初めてでしょう!これからはイゼ速運営メンバーの一員として、タソガレさんと一緒に頑張っていくことになりました。

運営が晴れる屋子会社のSekappyになるし、よくわからない人が加わったし、「居心地の良かったイゼ速が変わってしまうんじゃないか」と戸惑い不安に思う人は大勢いるでしょう。そして残念ながら、多かれ少なかれ、これまでのイゼ速からは変わってしまうと思います。

しかし、それはきっと良い方向に、です。

タソガレさんのもつイゼ速のコンセプトは「マジックの情報を早く知って、楽しく共有できる”広場”」というもの。これだけは変わらずに、より楽しく意見交換・交流できる広場に変えていこう、と運営チームは考えています。これまで通りではなく、これまで以上にイゼ速を楽しんでもらえるよう努力していくので、どうかこれからもよろしくお願いします。

 

 

さて、自己紹介と抱負が長くなりました。さっそく記事の本題に入りましょう!

今回の舞台は『破滅の刻』発売1週目のスタンダード環境。MOPTQとSCGOという2つの巨大なトーナメントが終わるまでに、新環境のスタンダードでは何が起こっていたのか?それを時系列順に見ていきたいと思います。ちょっと長い記事ですが、どうぞ最後までお付き合いください!

 

1. 青赤コントロールの隆盛

青赤コントロール プレイヤー:Brennan M DeCandio‏
7:《島/Island》
3:《山/Mountain》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
4:《さまよう噴気孔/Wandering Fumarole》
1:《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
1:《異臭の池/Fetid Pools》
1:《窪み渓谷/Sunken Hollow》
25 Lands

4:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
4 Creatures

2:《マグマのしぶき/Magma Spray》
4:《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
3:《検閲/Censor》
2:《削剥/Abrade》
2:《本質の散乱/Essence Scatter》
2:《否認/Negate》
4:《至高の意志/Supreme Will》
2:《不許可/Disallow》
4:《ヒエログリフの輝き/Hieroglyphic Illumination》
3:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
2:《破滅の刻/Hour of Devastation》
1:《王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh》
31 Other Spells

3:《ジェイスの敗北/Jace’s Defeat》
2:《没収の曲杖/Crook of Condemnation》
2:《氷の中の存在/Thing in the Ice》
2:《焼けつく双陽/Sweltering Suns》
2:《即時却下/Summary Dismissal》
1:《チャンドラの敗北/Chandra’s Defeat》
1:《破滅の刻/Hour of Devastation》
1:《暗記+記憶/Commit+Memory》
1:《王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh》
15 Sideboard Cards


ときは7月11日。現実の発売日よりも少し早く、MOでは『破滅の刻』がリリースされました。リリース直後は新カードの供給の問題からか、青白モニュメントやティムールエネルギーなど、前環境さながらの面々ばかりだったものの、次第にとあるデッキの目撃証言が増えてきます。


そう、青赤コントロールです。


前環境から存在する《奔流の機械巨人》をキーカードに据えた青赤のコントロールデッキは、『破滅の刻』から新たに《削剥》《至高の意志》《破滅の刻》を手にしました。特に2種類の選択呪文の影響は大きく、《削剥》は《蓄霊稲妻》しかなかった序盤の選択肢を強化し、《至高の意志》は必要悪のカウンター呪文でありながら《天才の片鱗》や土地へのアクセスを助ける潤滑油として働くことによって、デッキの地盤がしっかりと固まったのです。

ImageImage


有名配信者の@BDeCandio7がMO競技リーグを連続で5-0し、Redditでも同じリストで10-0したプレイヤーが登場したこともあってか、ありとあらゆる配信のテーブルには青赤コントロールが登場し、MO競技リーグの結果報告には10マッチ中6マッチが青赤コントロールなんて記録さえ見られるほどの流行をみせます。


そして、週末のMOPTQでは、MO最強のプレイヤーの一人であるJaberwockiが惜しくも2位に入賞しました。

MOPTQ 2位:青赤コントロール プレイヤー:Jaberwocki
4:《霊気拠点/Aether Hub》
9:《島/Island》
5:《山/Mountain》
4:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
4:《さまよう噴気孔/Wandering Fumarole》
26 lands

4:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
4 creatures

1:《破滅の刻/Hour of Devastation》
2:《焼けつく双陽/Sweltering Suns》
3:《削剥/Abrade》
2:《予期/Anticipate》
4:《検閲/Censor》
1:《不許可/Disallow》
2:《本質の散乱/Essence Scatter》
4:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
4:《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
1:《マグマのしぶき/Magma Spray》
2:《否認/Negate》
4:《至高の意志/Supreme Will》
30 other spells

1:《本質の散乱/Essence Scatter》
1:《破滅の刻/Hour of Devastation》
2:《マグマのしぶき/Magma Spray》
2:《否認/Negate》
1:《焼けつく双陽/Sweltering Suns》
3:《ジェイスの敗北/Jace’s Defeat》
1:《周到の神ケフネト/Kefnet the Mindful》
4:《氷の中の存在/Thing in the Ice》
15 sideboard cards


冒頭で紹介したリストと比較して、メインとサイドボードともに明らかに方針転換されています。《ヒエログリフの輝き》《破滅の刻》《王神、ニコル・ボーラス》など重い呪文が減り、代わりに《氷の中の存在》《焼けつく双陽》が増えるなど、アグロやホード(いわゆる横に戦線を広げるデッキのことです。トークンとかゾンビとか)を意識した構成になっていることがわかります。

青赤コントロールが流行していたはずなのに、なぜそのような変更が行われたのでしょうか。それはなんとMOPTQが行われた週末には既に新環境のメタゲームは次なる段階へとシフトしていたからなのです。

 

2. 赤単アグロの反撃

MO競技リーグ 5−0:赤単アグロ プレイヤー:Mac142
13:《山/Mountain》
4:《ラムナプの遺跡/Ramunap Ruins》
3:《陽焼けした砂漠/Sunscorched Desert》
1:《ハンウィアーの要塞/Hanweir Battlements》
21 lands

4:《アン一門の壊し屋/Ahn-Crop Crasher》
4:《ボーマットの急使/Bomat Courier》
4:《地揺すりのケンラ/Earthshaker Khenra》
4:《ファルケンラスの過食者/Falkenrath Gorger》
2:《ハンウィアー守備隊/Hanweir Garrison》
2:《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》
3:《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ/Kari Zev, Skyship Raider》
4:《無謀な奇襲隊/Reckless Bushwhacker》
4:《村の伝書士/Village Messenger》
31 creatures

4:《焼夷流/Incendiary Flow》
4:《激情のカルトーシュ/Cartouche of Zeal》
8 other spells

2:《削剥/Abrade》
2:《アクームの火の鳥/Akoum Firebird》
2:《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
1:《チャンドラの敗北/Chandra’s Defeat》
1:《呪われた者の揺り籠/Cradle of the Accursed》
2:《栄光をもたらすもの/Glorybringer》
2:《カーリ・ゼヴの巧技/Kari Zev’s Expertise》
2:《マグマのしぶき/Magma Spray》
1:《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds》
15 sideboard cards


ニコル・ボーラスが大活躍するストーリーを踏襲するかのような青赤コントロールの復権が目立つ影では、遅くなる環境を狙いすましたアグロデッキが着々と育っていました。速度の面で牽制したのは、赤単アグロです。エルドラージの入ったミッドレンジ型、上のリストのようなアグロ型と、幾つかのヴァリエーションは見られましたが、どれもライフへのプレッシャーを意識して構築されています。


コントロール同士の戦いにおいて、最も軽視されるのはライフというリソースです。つまり、コントロールが流行するほど環境的にはライフを維持する効果の価値は下がり、結果として、そこを攻める戦略が正当化されやすくなります。そこで突如浮上したのが、大量の速攻クリーチャーと《ラムナプの遺跡》を採用した赤単でした。

Image (3)Rahm


《地揺すりのケンラ》は強そうなことは書いてあるものの、評価が難しいカードの1枚でした。このようなカードは《大天使アヴァシン》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のように1枚でゲームを決めてしまう類の強さではなく、特定のデッキタイプにおいてのみ輝くような強さを持っているからです。要するに、使うデッキがなければ評価のしようが無いカードということですね。


そして待望の配属先は、やはり赤単アグロでした。当然といえば当然の居場所ですが、前環境には影も形もなかったデッキタイプなので、それが突然成立しうるだけのポテンシャルが《地揺すりのケンラ》に秘められていたということでもあります。ミッドレンジ型では「永遠」も狙えるため、これからは幅広い赤系アグロで姿を見かけることになりそうです。


さて、環境の話に戻しましょう。


青赤コントロールの隆盛から、遅いゲーム展開やコントロール対策に意識が向けられた環境において、赤単アグロは脅威そのものでした。同型を意識するあまりに全体除去の枚数を抑えたコントロールにも、対コントロール戦を意識して除去を多く採用できないミッドレンジにも強い。まさに環境のブラインドスポットを突いたアイデアだったのです。

 

3. 安定のマルドゥ機体

MOPTQ 1位:マルドゥ機体 プレイヤー:beraldi
4:《霊気拠点/Aether Hub》
2:《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
4:《秘密の中庭/Concealed Courtyard》
4:《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
1:《山/Mountain》
3:《平地/Plains》
2:《乱脈な気孔/Shambling Vent》
4:《産業の塔/Spire of Industry》
1:《沼/Swamp》
25 lands

2:《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》
4:《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》
2:《異端聖戦士、サリア/Thalia, Heretic Cathar》
4:《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
4:《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》
2:《歩行バリスタ/Walking Ballista》
18 creatures

4:《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
1:《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》
1:《木端+微塵/Cut+Ribbons》
3:《致命的な一押し/Fatal Push》
4:《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》
4:《キランの真意号/Heart of Kiran》
17 other spells

1:《木端+微塵/Cut+Ribbons》
2:《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
2:《燻蒸/Fumigate》
3:《心臓露呈/Lay Bare the Heart》
2:《チャンドラの誓い/Oath of Chandra》
2:《リリアナの誓い/Oath of Liliana》
1:《苦い真理/Painful Truths》
2:《グレムリン解放/Release the Gremlins》
15 sideboard cards


こうして最遅の青赤コントロール最速の赤単アグロが出揃ったところで、いよいよ環境のバランスが整いはじめます。ひたすら早くすることや、ひたすら遅くする戦略が最強になることは、ポストボードのゲームがあるマジックでは珍しいことです。往々にして、想定される最速と最遅の範囲を把握したバランスの良いミッドレンジが天下を掴むことになります


そして、お約束通りに浮上してきたのはマルドゥ機体です。


『アモンケット』以前の環境では最強の呼び声が高かったマルドゥ機体の強みは、基本的にはコントロールに耐性のある多角的なアグロデッキでありながら、ポストボードでは豊富なプレインズウォーカーを軸に据えたコントロールとしても振る舞える万能性にあります。相手がどれだけ速いのか、あるいは遅いのか。環境のゲームレンジさえ把握できれば、これほど頼もしいデッキタイプはありません。


観客としては1枚も『破滅の刻』のカードが入っていないデッキに活躍されるのは、なんだか寂しい気持ちになりますが、新進気鋭の赤単と青赤のはびこるMOPTQのフィールドを制したのは、完成されたBeraldiのマルドゥ機体でした。決勝戦では軽量化した青赤コントロールを使うJaberwockiを破っています。ただ、試合後の感想でJaberwockiは「(青赤には)まだ改良できる点は残されている。マルドゥ機体にはまだ厳しいが、他に対してはいい出来映えだと思う」と語りました。完成されたマルドゥと、未完成の新デッキたち。まだまだ伸びしろのある新デッキの戦いは始まったばかりです。

 

4. 前環境の覇者、白青モニュメント


ここまではMO、つまりは電脳世界のお話でした。同時刻、現実世界のビッグイベントであるSCGO シンシナティでは、初日全勝からスイス予選ラウンドを1位で通過したJonathan Rosumの活躍が話題になりました。そんな絶好調の彼が使ったのは、ポスト《霊気池の驚異》禁止環境のベストデッキと名高い白青モニュメントです。

SCGO 2位:白青モニュメント プレイヤー:Jonathan Rosum
4:《島/Island》
9:《平地/Plains》
1:《灌漑農地/Irrigated Farmland》
4:《港町/Port Town》
4:《大草原の川/Prairie Stream》
3:《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》
25 lands

4:《往時の主教/Bygone Bishop》
4:《雲先案内人/Cloudblazer》
4:《ハンウィアーの民兵隊長/Hanweir Militia Captain》
4:《無私の霊魂/Selfless Spirit》
4:《呪文捕らえ/Spell Queller》
4:《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
24 creatures

2:《停滞の罠/Stasis Snare》
2:《金属の叱責/Metallic Rebuke》
4:《オケチラの碑/Oketra’s Monument》
3:《黄昏+払暁/Dusk+Dawn》
11 other spells

3:《賞罰の天使/Angel of Sanctions》
2:《敏捷な妨害術師/Nimble Obstructionist》
2:《停滞の罠/Stasis Snare》
3:《否認/Negate》
3:《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
2:《断片化/Fragmentize》
15 sideboard cards


《黄昏+払暁》《往時の主教》《オケチラの碑》《雲先案内人》を擁する無尽蔵のリソースをもった白青モニュメントは、かつての青白ヒバリを髣髴とさせる中長期戦の覇者。いくら戦場をリセットしても復帰する耐久力は、長期戦で青赤コントロールさえも脅かす存在です。

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また、《黄昏+払暁》を自然に採用できるため、《黄昏》が刺さる緑黒エネルギーやティムールエネルギーといった中型クリーチャーを中心に構築されたミッドレンジにも強いことも特長のひとつ。タイミングよくミッドレンジとコントロールが主流だったSCGOでは納得の大活躍を見せつけたようです。


MOPTQでは赤単アグロの波に飲まれたのか、どちらかというと負け組に回ってしまいましたが、安定性と耐久力においては比肩するデッキなどいない優秀なデッキタイプです。これからプロツアーまでは絶対に無視できない存在になるでしょう。そんな強力な白青モニュメントを使ったJonathan Rosumが今大会で敗北したのは2回でした。最後にRosumを打ち崩した2つのアイデアをご紹介して、新環境の1週目を終えることにしましょう。

 

5. 新発想の4色現出と4色コントロール

SCGO 3位:4色現出 プレイヤー:Zan Syed
4:《森/Forest》
2:《島/Island》
1:《山/Mountain》
1:《沼/Swamp》
4:《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
4:《植物の聖域/Botanical Sanctum》
4:《進化する未開地/Evolving Wilds》
1:《風切る泥沼/Hissing Quagmire》
1:《伐採地の滝/Lumbering Falls》
22 lands

4:《機知の勇者/Champion of Wits》
4:《老いたる深海鬼/Elder Deep-Fiend》
4:《残忍な剥ぎ取り/Grim Flayer》
4:《憑依された死体/Haunted Dead》
4:《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》
1:《墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidow》
21 creatures

4:《発生の器/Vessel of Nascency》
3:《過去との取り組み/Grapple with the Past》
4:《コジレックの帰還/Kozilek’s Return》
2:《巧みな軍略/Strategic Planning》
4:《ウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwald》
17 other spells

1:《膨らんだ意識曲げ/Distended Mindbender》
1:《刻み角/Manglehorn》
2:《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
4:《致命的な一押し/Fatal Push》
2:《否認/Negate》
2:《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》
2:《バントゥ最後の算段/Bontu’s Last Reckoning》
1:《不帰+回帰/Never+Return》
15 sideboard cards


予選ラウンドで唯一人、Jonathan Rosumを倒したのは《残忍な剥ぎ取り》を採用したZan Syedの4色現出でした。プロツアー『異界月』から存在する4色現出は、現環境でもっとも歴史のあるデッキタイプといえるのかもしれませんが、その長い歴史とは不釣り合いなほど研究されてこなかったデッキでもあります。

jp_T9CraoZSpf


基本的には、墓地を肥やして《憑依された死体》から《老いたる深海鬼》の「現出」を目指すデッキです。『破滅の刻』からは、EtB能力で2枚ルーターできる《機知の勇者》が加わり、墓地に落としたいカードばかりが手札に溜まってしまうトラブルを避けられるようになりました。


ただカードテキストを読み上げるのも心苦しいので、このデッキが活躍した文脈を説明すると、SCGOがミッドレンジやコントロールが多いトーナメントだったからです。相手のデッキが何かである以前に、自分のデッキが機能するかが勝敗を分かつため、墓地にリソースを用意する余裕のあるマッチアップを得意としています。そのため、中速以降のデッキが大半を占めた今大会は、4色現出にとって、なかなかに理想的な環境だったようです。環境の速度、デッキの安定性など、懸念すべき要素は多くあるデッキではありますが、《機知の勇者》というマスターピースを得た今、秘めたる可能性はいまだ底が見えません。

1位:4色コントロール プレイヤー:Michael Hamilton
2:《島/Island》
2:《山/Mountain》
3:《平地/Plains》
4:《霊気拠点/Aether Hub》
1:《異臭の池/Fetid Pools》
4:《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
4:《灌漑農地/Irrigated Farmland》
2:《港町/Port Town》
2:《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
3:《さまよう噴気孔/Wandering Fumarole》
27 lands

1:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
1:《保護者、リンヴァーラ/Linvala, the Preserver》
2 creatures

2:《ドビン・バーン/Dovin Baan》
1:《秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets》
1:《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》
1:《王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh》
2:《排斥/Cast Out》
2:《削剥/Abrade》
1:《神聖な協力/Blessed Alliance》
2:《検閲/Censor》
2:《本質の散乱/Essence Scatter》
4:《天才の片鱗/Glimmer of Genius》
2:《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
2:《マグマのしぶき/Magma Spray》
2:《否認/Negate》
1:《明日からの引き寄せ/Pull from Tomorrow》
3:《至高の意志/Supreme Will》
2:《燻蒸/Fumigate》
1:《光輝の炎/Radiant Flames》
31 other spells

3:《栄光をもたらすもの/Glorybringer》
3:《呪文捕らえ/Spell Queller》
1:《チャンドラの敗北/Chandra’s Defeat》
1:《払拭/Dispel》
1:《本質の散乱/Essence Scatter》
1:《俗物の放棄/Forsake the Worldly》
1:《ジェイスの敗北/Jace’s Defeat》
2:《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar》
1:《慮外な押収/Confiscation Coup》
1:《光輝の炎/Radiant Flames》
15 sideboard cards


最後に紹介するのは、SCGO シンシナティを優勝したMichael Hamiltonの4色コントロールです。さきほど青赤コントロールは、白青モニュメントに弱いと話したばかりですが、同系統である4色コントロールはどうかというと、一概に不利だとは言い切れません。

jp_T9CraoZSpf


それは4色にはプレインズウォーカーが採用されているからです。青白側も《オケチラの碑》さえ置ければプレインズウォーカーをいくらか楽に捌くことができますが、《削剥》《排斥》カウンター呪文などで弾かれる展開となると、《ドビン・バーン》はともかくとして、《先駆ける者、ナヒリ》は高すぎる壁として立ちはだかります。実際、決勝戦の1本目は、《オケチラの碑》を置けずに展開の遅れたRosumに対して、《先駆ける者、ナヒリ》と《ドビン・バーン》の奥義までたどり着いたHamiltonが必至の状況から逆転を果たすという展開でした。これは青赤では起こり得ないことです。


また、決勝戦の3本目は、2本目まではデッキに2枚残していた《黄昏+払暁》をRosumが抜いたところに、Hamiltonの《栄光をもたらすもの》が突き刺さって終幕しました。Rosum側も《賞罰の天使》と共にデッキに残すかは難しく、複雑な判断を相手に強いることのできる変調を狙ったサイドボードは、《奔流の機械巨人》の枚数を減らしている4色ならではの強みなのかもしれません。

Image


また、珍しい選択肢として《保護者、リンヴァーラ》が採用されています。青系コントロールの6マナ域といえば、普通は《奔流の機械巨人》と相場は決まっているのですが、青赤コントロールでも同様に抱えている問題として、《奔流の機械巨人》が《削剥》の対象になるため詰めきれないという弱点があります。@BDeCandio7のリストに《王神、ニコル・ボーラス》が採用されていたのもそれが理由です。コントロール同士、もしくは《削剥》を使う相手に対しては、プレインズウォーカーあるいは有色のクリーチャーがより良いフィニッシャーとして働きます。環境に赤単が存在するため、ライフゲインできるフィニッシャーがどうしても必要だと考えるならば、まさに《保護者、リンヴァーラ》は適材だといえるでしょう。


青赤のままシンプルにまとめあげたJaberwockiと、多色化してまでも《奔流の機械巨人》を嫌ったHamilton。第1週目に好成績を残したコントロールプレイヤーの判断は、真逆といっても差し支えないほど真っ二つに割れました。コントロール対策への意識が強まり、周囲が洗練されてきたときに生き残るのは、果たしてどちらの方向性なのでしょうか。今後の展開から目が離せません。

 

6. 見どころが多すぎた新環境の1週目


以上、新環境第一週の出来事でした。楽しんでいただけましたか?


いくら新環境とはいえ、かなり変化が活発な1週間だったように思えます。【MO競技リーグの結果の掲載数が制限される】というニュースを受けて、メタゲームの動きや情報の伝達は抑えられるのかな、と想像していましたが、結果的にはこれまでと遜色ないどころか加速した気さえ感じます。公式の情報が減ったことで、Redditや配信では5−0リストやマッチアップリストなどを情報交換する様子が頻繁に見られるようになりました。以前よりも不便になったからこそ、情報を発信する人と収集する人がより活発に行動するようになったのかもしれません。


プロツアーまで、あと1週間と少し。激動の1週目が終わり、続く2週目の展開はいかなるものか。今週のスタンダード模様にも注目です。

107 コメント on [スタンダード]『破滅の刻』環境、ついに開幕!激動の第1週目に、いったい何が起こったのか?

  1. [101] 名無しのイゼット団員 2017/07/19(水) 10:13:14 ID:E4NTI5NTk

    隠れ家感はなくなったかな。
    確かに晴れる屋記事は晴れる屋でやればいいかもね。

  2. [102] 名無しのイゼット団員 2017/07/19(水) 11:11:02 ID:AxMTQ1NTY

    晴れる屋でいいな

  3. [103] 名無しのイゼット団員 2017/07/19(水) 11:25:12 ID:IzNDc0NDM

    いつまでねちねち言ってるんだ
    記事の内容には一切触れないあたりただの煽りにしかなってないぞ

  4. [104] 名無しのイゼット団員 2017/07/19(水) 12:27:34 ID:c4NjY3MjQ

    らっしゅさん書くならここ見に来なきゃいけないじゃん。つらいわー。

  5. [105] 名無しのイゼット団員 2017/07/19(水) 16:06:09 ID:c4NzEyMDk

    晴れる屋の記事にはコメントが書けない以上俺はこっちでやってほしいけどな。ユーザーの意見がユーザーから見えると言うのは明確な差異だし。

  6. [106] 名無しのイゼット団員 2017/07/19(水) 17:52:12 ID:E4NTMwMzc

    晴れる屋の記事にもコメントつければいんじゃね。

  7. [107] 名無しのイゼット団員 2017/07/20(木) 11:13:14 ID:M1NDgyNjY

    ボーラス使われてないの

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