[注目の話題]ある噂話から珍騒動に発展!”ポパイストンピィ”事件とは一体何だったのか?
『イクサラン』が発売された先週のこと。Magic Online上では現実よりも一足早い9月26日(火)からリリースされていたこともあり、週頭からオンライン上には様々なデッキリストが登場し、RedditやTwitchはどこも『イクサラン』の話題で持ちきりでした。
ところが、それから丸一日が経つと、RedditのLegacy Threads、Twitter、TheSourceにおいて不思議な体験談が囁かれるようになります。それは「Legacyの海賊デッキに負けた」というもの。どうやら事の発端はプロプレイヤーであるBob HuangやJulian KnebらのTwitterにおけるやり取りにあったようです。
I really thought Popeye Stompy was just this weird brew, but latest results have confirmed it as potentially the next BIG thing.
— Julian Knab (@itsJulian23) 2017年9月27日
“Popeye Stompy(ポパイストンピィ)”?なんだそれ?
謎の新デッキ-“ポパイストンピィ”-
耳慣れないデッキ名にコミュニティは反応し、「どうやら勝っているらしい、けれど明かされないデッキリスト」について推測をはじめます。そこで偶然にも『イクサラン』発売前に《リシャーダの盗賊》が海賊関係による期待から高騰気配を見せていたこともあり、ポパイ(※船乗り)≒海賊、ストンピィ=2マナ土地アクセル、という連想から「ターボ《リシャーダの盗賊》」ともいうべくデッキについて真剣な議論がはじまったのです。
やれ「《パララクスの潮流》を出された」。やれ「《リシャーダの巾着切り》が《セイレーンの策略》で明滅した」。こうした様々な体験談が飛び交い、いつしか”ポパイストンピィ”は海賊ストンピィの代名詞となり、MOリーグで5勝した報告もチラホラと聞こえはじめます。そのストーリーのなかでは見慣れないカードたちがトップメタをなぎ倒し、快勝を重ねているようでした。
しかし、ここで重大な問題が浮上します。
件のデッキリストが一向にその姿を現さなかったのです。Wizardsが公開する5−0デッキリストには登場せず、誰ひとりとして証拠画像とともにデッキリストを公開することはありませんでした。一説によると、来るEternal Weekendもしくは来年のプロツアーのために秘匿されている。または、デッキリストを公開する前に関連するカードを買い占めている最中だとか。冗談とも本気ともとれない様々な「明かされない理由」は聞こえてきますが、いずれにしても”最強のポパイストンピィ”は影も形も見つかりませんでした。
“ポパイストンピィ”狩り開始
It anyone finds the Pirate Stompy list that apparently 5-0ed a Legacy league yesterday, you should send it to me.
— Saffron Olive (@SaffronOlive) 2017年9月27日
そこでいよいよMTG Goldfishの編集者であるSaffron Oliveが噂の真相を明かすべく、5−0したという“ポパイストンピィ”のデッキリストを募集しはじめました。しかし、その協力者の強引な手段(ヒント:《外科的摘出》)や自分の利益のために誰かの秘密を暴くことに対して、コミュニティからの強い反発があり、結局これも実をなしません。
Just submitted the Popeye Stompy article to CFB. Thanks to @itsJulian23 and @WhiteFacesmtg for deck design and @AndyCuberfauss for edits
— Bob Huang (@Griselpuff) 2017年9月29日
さて、”ポパイストンピィ”が話題に上ってから早3日目。コミュニティ内は”ポパイストンピィ”の強弱や真偽において様々な派閥に分かれ、いよいよ議論の内容も錯綜・混乱していました。すると、”ポパイストンピィ”の噂の発端となったBob Huangから「Channel Fireballに”ポパイストンピィ”に関する記事を寄稿した」とのアナウンスがありました。これにより「”ポパイストンピィ”は実在する」とコミュニティは活気づき、記事やデッキリストの予想など周囲は益々加熱していくことになります。
“ポパイストンピィ”事件の真相
“ポパイストンピィ”とは、いかなるデッキなのか。はたして”ポパイストンピィ”には、Legacyの環境を塗りかえるポテンシャルが秘められているのか。
よりいっそうコミュニティの期待が高まるなかChannel Fireballに公開された記事は、驚くべき、そして、ある意味では当然ともいえる内容でした。
Amazing work on Legacy's hottest deck and an incredible ruse all in one – hats off to @Griselpuff and @itsJulian23 https://t.co/pHhVQ3JuVA
— Luis Scott-Vargas (@lsv) 2017年10月2日
英語の記事ですが、とても面白いのでぜひ目を通してみてください。要約すると、Bob Huangたちが「実在しないデッキについてそれっぽい発言をする」という茶番劇だったのです。取ってつけたように記事に掲載された《Ramirez DePietro》の入ったデッキリストはさすがに弱く、最強の”ポパイストンピィ”は残念ながらも泡沫の夢となってしまいました。
ただ、この一件の面白いところは、彼らは”ポパイストンピィ”について、具体的な内容については何一つ言及していないのです。彼らの発言は一貫して「”ポパイストンピィ”は凄いかもしれない」「”ポパイストンピィ”でまた5−0しちゃったぜ」「頼むWizardsデッキリストを載っけてくれ―」という意味深な一言だけ。コミュニティの爆発的な熱狂も、海賊ストンピィになったのも、すべては深読みしたプレイヤーたちの想像力が生み出したものだったのです。
“ポパイストンピィ”事件の顛末
今回のBob Huangらの悪ふざけに対して、コミュニティからは2つの反応がありました。
ひとつは、「プロプレイヤーであるBob Huangたちが言うから信じたのに、まさか嘘だったとは」という落胆です。たしかに実在しないデッキに関する言及なので、嘘といえば嘘ですが、”ポパイストンピィ”が海賊ストンピィと化したのはコミュニティの仕業です。この批判は少し釈然としませんが、期待していた人が裏切られたような気持ちになるのも理解できます。これについてはBob Huangらは自身の影響力を過小評価していたのかもしれません。
ふたつは、「やっぱり冗談だったのかよ、でも面白かった」と一連の狂騒劇が楽しかったというものです。明かされないデッキリストと《リシャーダの盗賊》という不思議なカードへの注目。熱に浮かされなかった観客にとって、これほど不可解な状況はありません。夢中になっていた人たちにとっては悪い冗談でしかありませんが、うまく乗せられたと感じた人も見られました。
未知なる可能性と《Ramirez DePietro》
こうして落ち着いた”ポパイストンピィ”事件ですが、驚かされたのは《リシャーダの盗賊》というカードが大真面目にテストされていたことや、海賊ストンピィという疑わしいコンセプトにコミュニティが振り回されていたことです。これは決して当事者たちを馬鹿にしているわけではなく、それを大真面目に議論する必要があるほど、軽視してはいけない多くの可能性がLegacyには眠っている、と沢山の人たちが信じていることを確認できたからです。
いまや強いことが証明されたデッキリストや戦略に自由にアクセスできる世の中ですが、いつでもプレイヤーを惹きつけるのは未知なる新デッキなのでしょう。しかも、それを自分で組み上げて環境の姿を変えられるとしたら、どんなにトキメクことか。今回はその幻影でしかありませんでしたが、いつかは真なる”ポパイストンピィ”にたどり着けるのかもしれません。
ソース
Popeye Stompy(Channel Fireball)
BOUNTY! Calling in all Privateers.(Reddit)
サムネ明日のジョーのおやっさんかな?
ここにも詳しい内容は明かさず思わせぶりな事を言うのがいるよな
やたらと上から目線だからウザいだけだが
すげー面白い記事だった
レガシー民は研究に余念がないな
ここ最近マジック触ってないけど、浅く書かれてるから分かりやすかった。
本人としてはちょっとしたジョークのつもりだったのに、それを真に受けてしまった連中が暴走してネタバラシせざるを得なくなったって感じか。
まあ、モダンでも死の影やランタンみたいなカスレアとされて来たカードが一躍トップメタのキーパーツまで登りつめてるし、それがレガシーでも起きうると再認識する良いきっかけにはなったのかな
ネタバラシも込みのドッキリでしょ
本当にそのうちヤソコンみたいな作った人しか回せないデッキが暴れ出したら面白いかも
深読みで議論が白熱するのは素晴らしいけど5-0したみたいなくだらないガセを流す奴も多くて悲しくなる
>いつでもプレイヤーを惹きつけるのは未知なる新デッキなのでしょう。
>しかも、それを自分で組み上げて環境の姿を変えられるとしたら、どんなにトキメクことか。
レガシーはリアクティブスペルやヘイト系カード(それにそれらの存在を前提にした瞬殺コンボ)が強すぎるから埋もれた古いシナジーがメタゲームを塗り替えるなんてこと滅多に起こらないからなあ
もうレガシーは諦めてその手のチャレンジはモダンでやるようになってしまったわ
正直今回の騒動もやっぱりね、レガシーじゃ無理だよ、って感じ
嘘から出た真でターボリシャーダの盗賊デッキが出来ればと思ったが、滅殺持ちに速攻つけて殴った方が速そうだ。
いい締め方だった
まあバベルにさまようもの入れたりするようなもんよね
こういうお遊び要素は残っててほしいわ
モダンのランタンや死の影が登場した時は驚いたけど、昨今レガシーで新デッキが独創的なアイデアから誕生したことなんてあるん?
よし、次は高速警備車だ
これうまく利用すれば市場価格操作して大儲けできそう
ポパイストンピィ……、変わったデッキ名のデッキ最近見ないなぁ。 太陽拳とか、そういう奴。
PWルール変更でジェイス単とかは結構ありそうやけどなあ
ジェイスピって略されるとこまで見える
>>「プロプレイヤーであるBob Huangたちが言うから信じたのに、まさか嘘だったとは」という落胆です。たしかに実在しないデッキに関する言及なので、嘘といえば嘘ですが、”ポパイストンピィ”が海賊ストンピィと化したのはコミュニティの仕業です。この批判は少し釈然としませんが、
この表現はあんまし好きじゃない
今回の件も日本だともっとバッシングされてそう
※8
モダン以上に使えるカードがあるのに全然新しいアーキタイプが活躍できないのはそこですよね。
研究され過ぎて環境が完成しまっているといいますか。
カウンター、ヘイトベアー、ハンデスが充実している上に、そこに存在しているコンボ勢は極めて強力で、それらを押し退けられるようなデッキなんて今後ないのではないかと思う
一連の流れがゲームの世界に留まらず社会そのものを考えさせてくれるね。
それから“軽視してはいけない多くの可能性がLegacyには眠っている、と沢山の人たちが信じていること”って文面は素直に感動した。
昔はよくあった、ネット上の祭りって感じでいいね…!最近は祭り=炎上だからなぁ
ポパイの草を食べてパワーアップするという特性を鑑みるに、大量の草を食べて降臨していたオーメンダール様の方が海賊よりもポパイに近いのでは
とりあえずほうれん草食ってサイズ上げよう
マングースとか熊人間とかの方がポパイ感ある
英語だから詳しく分からないが
5-0したって嘘ついてたのはいただけんな
最強貧乏デッキな黒赤リアニの初期型は
パーツ揃ってからMO上で結果残し始めるのにかなり期間空いてたりするし
埋もれた可能性について心惹かれる気持ちは分かる
偉い人が仄めかしただけで良くも悪くも大騒ぎするのは万国共通なんだね
これが恒例になって「はいはいポパスト乙」の流れができるのか。クッサいが面白いなぁ
後出しジャンケンだけど向こうの人も騒動進むにつれ察してたでしょコレ
レガシーのスピードで海賊ストンピィってなんだよって
MOなら尚更新ギミックのリプレイ上がるまでデマ乙だし
イゼ速が晴れる屋の管理下に置かれてから、初めて良くなったって実感した記事だわ
もっとこういう記事書いてくれよな〜頼むよ〜
装備品と機体をサーチする海賊を2マナランドでブーストする事で、石鍛冶のように運用するデッキかな
※31
面倒いだろ
遠まわしすぎるわ!
大げさな…
だから何?いう記事だな
原文見てないからあんま言えんけど、5-0したって言った時点で深読みもクソもないただの嘘でしょ
こういう都市伝説的な事件もたまには良いな。振り回された人は御愁傷様だが、楽しむ余裕もなければ人生つまらない。
まあ、ウイザーズだからジョークの様なマジな話、未来に期待をかけたカードがジョークだったと判明みたいなのもあるから折り込み済みかも。
欧米っぽいジョークだな、もちろん良い意味で
ネタが無いのかな?
ティボルトもいつか大真面目にテストされる可能性が微レ存・・・?
ティボは既にテストされ尽くしてるからなぁ
※33
デッキ名なんて名乗ったもん勝ちだからドラゴンストンピィみたいなのに何かポパイっぽいの1枚さしてポパイストンピィって友達同士で呼んでたとかなら良かったんだがな。
そのうち本物にデッキが出来上がってSACみたいにならないかな
俺はこういう記事こそ増えるべきだと思う
大会結果なんか調べ方分かったらいくらでも調べられるし
面白かった
こういう遊び心があるネタはいいね
毎度デッキやカード性能でギスギスするばっかりじゃ疲れちまうよ
レガシーって一番クレイジーなフォーマットだっけ?ヴィンテージ?
ほうれん草食ってパンプするクリチャーか
“Unglued” シリーズで出して欲しいな
確かに、陰険なネット民だらけの日本だったら猛烈に叩かれてるだろうなw
MtG版鮫島事件か
どうまとめるか難しい記事だったと思う
寄稿した人は着眼点が素敵だね
凡人は炎上ばかり目がいってつまらない
>>8
>>18
逆じゃね?レガシーはWillみたいな抑止力になるカードのおかげで、最低限対策を積めばデッキとして形になる。(しかも古いコモンに安い下位互換がたくさんあって安くまとめようと思えばいくらでもできる)
モダンこそカードパワーの世界で、デッキの当たり運によるところが大きすぎる
モダンのアーキタイプとレガシーのアーキタイプの数と比較したらモダンの方が圧倒的に多いんだからそれはないわ
※49
じゃあ、モダンだとかなり大規模な大会でも変なローグが上位にいるなんてことはしょっちゅうあるのに
レガシーの大会だと大規模大会どころかMO5-0にすらたま~にしか変なローグがいないのは何故?
前もそうだったけどこの手のタイトルださいからできれば別のにしてほしい
鮫島事件やん
日本だと確実に炎上案件なんだよなあ…こういう記事見るだけで胃が痛くなる
炎上はもう十分堪能したよ…(フレンズ並感)
すぐ炎上とか言い出す人がいるのが悲しい
カードプール、カードパワー共に高いレガシーじゃ1セットの影響は相対的に小さいからな
急激な変化が起きるほうがおかしいとも言える
緑単ストンピィを最初にイメージした(こなみ
まぁそう・・よくわかんなかったです
※54
むしろ炎上しようのない案件だと思うが
日本も英語圏と同じような反応になると思うぞ
ネタコメント書いたり、実際に強くしてやろうとひたすらデッキ回したり
で、今北産業の中には信じきってる奴もいた、程度になるだろうよ
記事の件は日本であったらどうなるかは気になるけど、誰がやったかによって結果が変わりそう。
晴れる屋に関連する人がやったならリシャーダの盗賊を高騰させようとした、って思われるんだろうなぁ。
レガシーって最低限will積んだらどうにかなるとか言う環境じゃなくて、will積まないと何されても仕方ない環境じゃん
皆拳銃持ち歩いてる中で防弾チョッキ着るのは対策とは言わない
※61
ごめん
レガシーのwillはともかく拳銃社会で防弾チョッキ着るのは拳銃対策だと思うわ
記事自体には意義があるけど事件に関してはしょうもなとしか言いようがない
僕たちは、本物の強者という幻影を追い求めていたのかもしれない。
おもしろいなこれ
※61
レガシーやったことあります?
ハンデス、ヘイトベア、チャリス等を使えばwill使わなくても全然戦えるんですよ実は。
唯一の例外はベルチャーぐらいでしょう
でも、ベルチャーは逆にwillだけで死ぬデッキだから使用率は低いですしね。
たった一つの発言から熱が広がっていっていろいろな人達がポパイストンピイの完成っていうひとつの方向に向かって動いていったっていう素晴らしいことだと思う
5-0の事実がない以上は脳内デッキに過ぎない