日本時間の5月19日、米マジック：ザ・ギャザリング公式サイトより背景世界記事であるMagic Story『我はアヴァシン』が公開されました。

窮地に立たされたジェイスとタミヨウ。狂気に堕ちた大天使にはもはや二人はこの世界を蝕む邪悪にしか映らないようです。突如現れたソリンによって難を逃れた彼らでしたが、それは必ずしも良い結果には繋がらないようで……。

※『イニストラードを覆う影』のMagic Storyは6月8日より再開されます。

あらすじ

ついにジェイスを追い詰めたアヴァシン。ジェイスは必死に彼女を説得しようとするが、その言葉は彼女の中の深い闇へと霧散するばかり。アヴァシンがとどめを刺そうとしたその時、天窓が割れ一人の男が教会に舞い降りた。ソリン・マルコフ。吸血鬼にしてプレインズウォーカー、そして大天使アヴァシンを造りし者。ソリンはアヴァシンを、彼女を生み出した地下室へと誘うが拒否される。お前はこの侵入者共よりも強大な邪悪となる危険を秘めている、アヴァシンはそう言ってソリンに攻撃を仕掛けるが、被造物故なのかどうしても躊躇いが生じてしまう。善たる自身の創造主、つまりは善の根源――その時、一瞬正常な思考が回復した。しかしそれは自らの行い、本来守るべき無辜の者たちを殺めた事実を認識してしまうことに他ならない。私こそが世界を脅かすものではないのか……何故私は不完全に作られたのか。行き場を失った怒りはやがて創造主へと向かう。私が貴方を害することが出来ないのならと天使の軍勢を呼ぶアヴァシンだが、ソリンの強大な力はそれらを歯牙にもかけない。アヴァシンは自身に言い聞かせる、この男は吸血鬼の貴族ではなく怪物なのだと。

激しく長い格闘の末、床を貫いたアヴァシンとソリンは地下室へと落下していた。ここでならお前を浄化できる、そう語るソリンをアヴァシンは拒絶する。私を獄庫にでも閉じ込めればいい。破壊し得ぬものは縛られるべし、それがこの世界の法則だと彼女は言う。それに対しソリンは彼女に剣を向けつつ呟いた。「だが、お前は破壊し得る」。ソリンは逆向、返還を意味する古の呪文を口にする。アヴァシンはその場に崩れ落ち、無辜の者たちを守るという使命だけを胸に残しつつ――やがて消滅した。

「一体何を――したんですか？」。ジェイスのまるで詰問するかのような言葉にソリンは「こうしなければならなかった」と返答する。何世紀にも渡る庇護者を失った人々、そして次元。タミヨウはこの行為が重大な結果に繋がると予見する。剣を収め、背を向けたソリンにジェイスはもう一度問いかけた――「何をしたんですか」。

関連リンク

『イニストラードを覆う影』物語アーカイブ – MTG米公式サイト
次元概略：イニストラード – MTG米公式サイト

ソース

我はアヴァシン – MTG米公式サイト