Magic Story『マルコフ荘園の謎』:ジェイスの精神に干渉する謎の記憶と、ある女性の日誌
日本時間の3月31日、米マジック:ザ・ギャザリング公式サイトより背景世界記事であるMagic Story『マルコフ荘園の謎』が公開されました。
ソリンの手掛かりを見つけるためマルコフ荘園を訪れたジェイス。しかし彼を出迎えたのは破壊され尽くした廃墟と、謎の幻視――記憶の断片でした。
あらすじ
ジェイスが訪れた時、マルコフ荘園は既に廃墟だった。引き裂かれた壁、ねじ曲がった柱……ソリンがこれをやったのだろうか。すると突然脳内にかつての荘園の姿が浮かんだ。周囲に術者の存在は察知できない。彼は訝しみながらも先へ進む。
浮遊する建造物の残骸をパズルのように動かし、その上を乗り継ぎつつ入り口へとたどり着く。「何故ここに来た?」意図せず行われる自問自答。自らの心を探るも、逃げられてしまう。どうやら度々見る幻視は少し前にここを訪れた人物の、あるいは場所に残った思考――記憶のようだった。記憶の中には、本を抱えた一人の人物がいた。その人物の目線の先には扉があった。導かれている。
金属音をけたたましく鳴らす扉を開いた。「逃げないと」。熟練の精神魔道士であるジェイスの防壁を安々と突破し、自分ではない者の声が心のなかに響く。大広間にたどり着くと、おびただしい数の吸血鬼が壁に埋め込まれるように死んでいた。突如飢えた吸血鬼に取り囲まれ、引き裂かれる――という記憶がよぎる。その中心に位置する吸血鬼の祖、エドガー・マルコフ。もう少し自分が早くここにたどり着いていたなら、本当に自分が引き裂かれていただろう。ある小部屋で自分の顔を見つけた――違う、これは記憶の主だ。吸血鬼の中のただ一人の人間。彼だったものは、この次元に不釣合いな青い装丁の本を抱えていた。
本を手に取ると、月のように白く輝く顔が、彼女が「謎の石」と呼ぶ何かについて説明を始めた。再び記憶が再現される。男にはわからなかったかもしれないが、自分には分かる。彼女は神河次元のムーンフォーク、そしてプレインズウォーカーだ。本を後ろからめくると、記憶の男、ジェンリクが途中でこの本……日誌を引き継いでいることがわかった。危険を感じ来た道を戻る――戻っていなかった。明らかに精神に干渉されている。もしくはこの場所がもたらす強烈な何かか。礼拝堂のような場所にたどり着くジェイス。そこには何十人もの人間と、中心に捕らえられた天使がいて――という記憶。彼らはナイフで天使の血管を切り裂き、その銀色の血を飲んでいる。どうやら吸血鬼という種が生まれた瞬間を追想しているらしい。「何故ここにいる」再び声が響く「これを取りに来た」本を開くジェイス。そこには大天使アヴァシンについて先ほどの彼女が調べたであろう委細が記されていた。ソリンの被造物であることや、その目的など……「天使は狂ってしまった」自分でない自分の声が響く。ジェイスは二つの仮説を立てた。「その1、ソリンが荘園を破壊し、人々へとアヴァシンを敵対ささせた。」「その2、ソリンの敵対するものが荘園を破壊し、人々へと敵対させた。」その両方が恐ろしいものだった。
この本には天使の狂気についての研究が記されてある。「これがソリンを見つける助けになる」果たしてこれは自分の声だろうか。この城の至るところに記憶の残滓が満ちている。おそらくジェンリクは日誌を持ってここへ来て、運悪く吸血鬼に捕われ――何者かの虐殺に巻き込まれたのだ。帰りの道は先ほどのように朧気でなく、はっきりとしていた。ジェイスは最後に一度だけ振り返り、マルコフ荘園を後にした。
用語解説
エドガー・マルコフ/Edgar Markov[人物、吸血鬼]
イニストラード四大血統の一つ、マルコフ家の始祖でありソリンの祖父。錬金術士であり血魔術の使い手。数千年前イニストラードに訪れた未曾有の飢餓を緩和すべく、人間の血を糧とする吸血鬼なる種を創りだした張本人。だがそれは建前で、真の目的は自身とソリンを不死の存在へと昇華させることだった。その儀式の際の精神的ショックによってソリンのプレインズウォーカーの灯が点灯することに。
神河/Kamigawa[次元]
定命の者が住まう「現し世」、そして神の住む「隠り世」の二つの世界からなる次元。人々は万物に宿る神、精霊を崇め暮らしていた。だがある男の手によって帳の神が貶められた時、その怒りが隠り世までもを崩壊させてしまう。2004年から2005年にかけて発売されたセット『神河物語』『神河謀叛』『神河救済』の舞台。
ムーンフォーク/Moonfolk[種族]
「空民」と呼ばれる、神河次元に住まう亜人種。秘密主義かつ知的好奇心に溢れ、神河の超物理的な現象に関する膨大な知識と、男性の名前を「~ク」、女性の名前を「~ヨウ」で統一する文化を持つ。プレインズウォーカーであるタミヨウの種族。
関連リンク
『イニストラードを覆う影』物語アーカイブ – MTG米公式サイト
次元概略:イニストラード – MTG米公式サイト
タミヨウさん人使い荒すぎでしょ…
謎の石って面晶体?
いったい犯人は何ヒリなんだ。(棒)
前までは謎めいててかなりの強キャラ感があったジェンリクさんが
神河BBAにパシらされて吸血鬼にビビらされてナヒリちゃんの八つ当たりの
巻き添え被害で死んでたとか…
今さらだが、マルコフ荘園の歪んだ建造物の残骸が浮遊してるのって、石術師の技なのか。次元問わずできるってすげぇ。
見てこいジュンリク
荀イク?(ポータル三国志並感)
前から思ってたんだけど儀式の石ってスリヴァーぽくない?
あああぁぁぁ
引き裂かれる(引き裂かれし永劫)ってことか
読んでないけど
アヴァシン「今からお前らに罰を与えっからなぁ、わかったかぁ」
タミヨウ「ダイジョウブだって安心しろよ~。ヘーキヘーキ、ヘーキだから」
ジュンリク「もう逃れられない!」
ナヒリ「オォン、オォン、オォン、オォン、オォン、オォン、オォン!」
ジェイス「なんだこれは・・・、たまげたなあ(驚愕)」←今ここ
ソリン「おじさんのこと本気で怒らせちゃったねぇ!」
今回ってこんなあらすじですかね?
ナヒリは吸血鬼を殺してから石に混ぜたのか、混ぜることによって殺したのか
いずれにせよ殺す方法は何だったんだ?
吸血鬼が誕生した儀式って天使を贄としていたのか
罪深いなぁ〜〜(シュコォシュコォ
混ぜて固めることで吸血鬼オブジェにしたんじゃね
てか吸血鬼が生まれた理由って天使の生き血をすすったことが原因なの?
ソリンのおじいちゃんがハッスルしたことが吸血鬼誕生の理由だった気がするけど、その内容が生き血ってことなのか
これもう分かんねぇな
ジェイスは俺を連呼しすぎでしょ
誰だよこれ訳した翻訳家は
※13
そのハッスル・エドガー・おじいちゃんがこの儀式の主催だよ
それで他の12血統の祖が一緒に天使の血を飲んだ
きっと若かりしソリンも探せばその場にいたと思うよ
※15
やっぱそういうことだよね
天使はてっきりソリンが作ったもんだと思い込んでたけど、作ったのはアヴァシンだけで天使事態は原生生物だったのか
えげつない儀式だなぁ
>>10 そっから最後に
EMR「何やってんだアイツら・・・ おれも仲間にいれてくれよ~(マジキチシイタケ)」
ってなりそう・・・イクッ
ねじれ地帯のイラストとFTから見て、
ナヒリがエムラをイニストに誘導してそうだよね。
イニストへの封印のためなのか、それとも・・・
>>16
それとっくに前回のシガルダの記事で書かれてる。
最初に居た大天使は4体。シガルダ、ギセラ、ブルーナともう一人(恐らく白黒の天使)
他にも天使は多数いたが、基本はイニストラードでは悪魔と敵対する種族的な感じで今ほど勢力は強くなかった。
ある時、4人目が敵対している筈の悪魔の王と「敵を知らねば倒せない」理論で接触。
天使の間でも「あれやばいべ」って問題になっていたところ、突如飛来したアヴァシンに「裏切り者には死を!」って糾弾される。
他の天使もそれに同調。4人目殺害。
その後はご存じのとおり、清廉潔白を絵にかいたようなアヴァシンを中心に天使たちが人類の救済を開始。
既存の天使とは規格外の力をふるうアヴァシンを神のようにあがめる教団が発足し、旧イニストラードブロックへ続く……的な感じ
>>117
イニストラードにエムラを封印するだけのスペック無いんじゃない?
ウギンの説明に嘘が無い事を前提とするなら、
マナにあふれてる次元じゃないと駄目みたいだし。
そもそも単独で封印するにしても面晶体も作ってないから準備不足だし。
ほら、数々の戦争を乗り越え、マナに満ち溢れている次元があそこにあるからエムラ封印するならあそこがいいんじゃないかな!(ドミナリアを指さしながら
※14 いつも通り若月女史だよ
※19 イニストラードを封印に向いてないってソリンがいったのは、マナが無いからではなく、イニストラードにはそこそこ人が住んでるから言ったとすれば可能かと。
※14
今回は自意識と干渉してくる記憶が曖昧になる話ですので、それを強調するためにあえて一人称を連呼しているんだと思いますよ。それに「俺」連呼は原文ママです。
封印に向いてないのはゼンディカーほど魔力が次元全体に無いから誘導できないって理由じゃない?
※18
そうだったのか
イニスト入ってから記事全然読んでねぇや読み直さなきゃ・・・
ぶっちゃっけナヒリがエムラを引っ張ってくるなら目的は封印ではなく単純にイニストラードを徹底的に荒らすことだと思う
でなければ、すべてを奪うとまでの発言やアヴァシンを狂乱させるまではいかないと思う
ナヒリが其処まで私怨で狂うのも変だし
エムラに捕まって触手プレイの結果狂ったせいど手先になって
ナヒリの頭の中の記憶からイニスが次のエムラの餌場に選ばれたんじゃないか
もうエムラ確定みたいな発言は早漏すぎませんかね…
江村がミスリードでスリヴァー真犯人とかないかなねぇな
ナヒリが狂った原因についてはエルドラージは大きくは関係しないんじゃないかな。
一応、PWの明かりはファイレクシアの油を防ぐ能力があるんだから同様にエルドラージの狂気化についても耐性があるんじゃない?
ナヒリが狂った原因は、ナヒリが若かったことと、不老不死になったものの苦悩みたいなものが原因なんじゃね?
そもそもエルドラージの精神を歪める担当はコジレックだからエムラクールがナヒリと関わってるってのは疑問
それと仮に精神汚染されたならナヒリの色が白黒になると思うんだよね。白赤って狂気に侵されたって感じじゃなくて怒り狂ってるってイメージあるし
ソリン、ウギン「封印は責任持ってやるから任せろってヘーキヘーキ
お前のとこに封印できないと他の次元滅ぶけどええんか?」
って言われて信用して任せて次元ちょろっと離れて帰ってきたらソリンもウギンもいなくて故郷が悲惨なことになってたら怒り狂うも当然じゃないかな
読み逃した記事があるかも分からんが
※19
ドミナリアにエムラが来て、それを追ってるジェイスがカーンに会って、灯は受け渡しが可能と知って、それをラルに話して、ラルが自身の灯と引き換えにイゼット団をくれとニヴ=ミゼットに話すとこまで想像できた
※31
ラルの抱く色んな感情を踏まえると、仮に灯の受け渡しが可能だとしても自分のを差し出す程殊勝じゃないだろう
またニヴが取引後に自分を食うだろうなくらいには考えそう
※30
ソリン探しにナヒリがゼンディカー離れたのが1000年前なんだよな
その間に何があってソリン絶対に許さねえ!になってしまったんだ
ナヒリがソリン探しに出たのとウギンが死んだのって同時期だったの!?
何でこいつら揃いも揃って同時期に分裂するのか
ナヒリ「ソリンに会うためウギンにイニストラードの場所を聞きにきたわ」
ウギン「ピギャァァー」
ナヒリ「ウギンが死んでしまったわ。なぜ?」
ボーラス「ソリンのせいなのじゃ」
ナヒリ「親切なドラゴンさんアリガトウ。ソリン許さない」
ソリンがナヒリのプリン食べちゃったせい
マジかよアメーボイド喰うとかソリンやっぱ闇の心の持ち主じゃん
失望しました、シェオルドレッド様のファンになります・・・
ジェイスの精神に介入できる存在ってそんな多くなさそうだけど
誰なんだろ
ナヒリがソリンにキレる理由か・・・
前ティカーでエルドラージ解放をさせてしまったままソリンはイニストラードへ帰郷
イニストラードの危機もリリアナが解決しちゃってティボルトと遊んでた。
ウギンを復活させようとしたら既にサルカンが目標達成
・・・ナヒリさんは「この遅刻魔!」とキレてるに違いない
ジェイス主人公補正があるだけで別に強キャラ感は無いけどなぁ
精神介入の犯人がティボルトだったとしてもそれほど驚かない
ティボは色的にも性格的にも精神介入は無理でしょ。根気と才能がなくてスカーブ師やめちゃうくらいだし。
それに、新世代のプレインズウォーカーが旧世代のプレインズウォーカーを簡単に狂わせられないと思うんだよねー
公式ストーリー読んでても漂う江村感はあれどティボ感が全く無いのには困惑する(ほんとどこ行ったんや…)
思えばゼンディカーって多くの遺跡が眠る程に文明が栄えてた時代があるってことなんだよね
それが多元宇宙の為とは言えエルドラージ封印で乱動が発生するようになって、吸血鬼がのさばって、挙句の果てに約束を反故にされて……案外黒幕なんて居ないのかもしれないなw
ティボルトは他の次元に行ってる可能性もあるから…
あと乱動はエルドラージのせいじゃなかったような
乱動の原因はエルドラージが封印されたことによるゼンディカー次元への過負荷が原因じゃなかったっけ。純粋にゼンディカー由来のエネルギーだけど、発生の原因はエルドラージって話。
それはそれとして、自分はエルドラージ黒幕説には否定的だけど、今回の文章の雰囲気はすごくクトゥルフホラーっぽいと思う。客観的な文章だったはずが、いつの間にか自分か他人かもわからない主観に飲まれていく感じとか。精神魔道士のジェイスだから正気を保ってるけど、パンピーだったらすぐおかしくなりそう。
ああ、そういう意味ならエルドラージのせいとも言えるね
ゼンディカーのアレルギー反応的なやつなんだよね、乱動は
ジェイスの意識内での混乱の描写とはいえ、流石に俺連呼がくどい
漏れなく訳していった結果だろうが、多少省いてでももう少し自然な訳に出来なかったものか
俺だよ俺
俺か?これは俺なのか?
翻訳は、原作者の許可なく意訳ってできないと思う。日本人の感覚からすると今回のは違和感だらけだが。
原文もう少し何とかならなかったのかとは思うけれども。
上手く日本語的に意訳するのが翻訳家の仕事だよ。
元の言語だけにある単語や慣用句だったりを上手く日本語に落とし込む、あるいは日本の別の慣用句に当てはめてしまったり。
少なくとも物語の本を直訳ってないんじゃないだろうか。しちゃうと読めたもんじゃないし。